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乾燥は「冷え」のサイン 体と心を温める夜の習慣

日経ウーマン

2016/1/6

日経ウーマン

 冬のカサカサ肌の原因には、冷えが大きく影響していました。改善のカギは、寝る前の習慣を見直すこと。乾燥と冷え対策を毎晩の日課にすれば、肌だけでなく心の潤いも手に入ります。

■乾燥を防ぎ、疲れも癒やす夜の冷え対策

(C)Pixta

 「肌の乾燥は、体を温めると改善するケースが多い」と言うのは、東洋医学に基づいた診療を行う医師の南雲久美子さん。「体が冷えて血行が悪くなると全身に水分が行き渡らず、肌が乾燥してしまうためです」

 東洋医学では、肌の乾燥は冷えにより体のバランスが崩れるために起こる症状のひとつと考える。「疲れやすかったり、気持ちが落ち込んだり、そのほかの不調も冷えから起こっている可能性があります」。体を温める習慣を取り入れると、体調不良も改善し、心も軽くなるそう。

 一方、「乾燥の原因は、体の洗い方にある」と言うのは、皮膚科医の吉木伸子さん。「液体ソープを使い、ナイロンのボディタオルでゴシゴシ。これをやめるだけで肌が変わります」

 冬の肌の乾燥対策は、入浴から就寝までの過ごし方で変わってくる。肌を潤わせつつ、体も心も潤す、夜の過ごし方を紹介する。

■冬の潤いルーティンは「お風呂」からスタート


 「体は綿のタオルで優しく洗うこと。強い界面活性剤を含む液体ソープは、肌の中の潤い成分まで落としてしまうから、固形せっけんがおすすめ」と吉木さん。毎日洗うのは、脇の下や陰部、背中、胸元のみ。「乾燥しやすい脚のすねは、せっけんでごしごし洗う必要はありません」。「シャワーだけで済ませるのはNG。半身浴をするのがおすすめです」(南雲さん)

20~30分の半身浴で温まる

 半身浴は38~40℃の、ややぬるいくらいの温度が適温。水位はみぞおちよりも下くらいで。浴槽内でお風呂の椅子に座って高さを調整するとよい。お湯で絞ったタオルを肩に掛けて、上半身が冷えるのを防止する。

 20~30分、体全体が温まったと感じるまでつかる。体全体が温まったところで冷水を口に含み、かむように数回口を動かし、その後捨てると体全体の発汗が促され、老廃物をスムーズに排出できる。

■お風呂上がりは保温&保湿を効率的に


浴室でタオルを巻いて保温対策をしてから出る

 寒い脱衣所は、入浴後急激に体が冷える原因になる。「浴室内で体を拭き、そのままバスタオルを巻いて。さらにフェイスタオルを首に巻いて冷え対策をしてから浴室を出ましょう」(南雲さん)

足元からの冷え防止のため、すぐ靴下をはく

 はだしで歩き回ると入浴で温めた足先が冷えてしまうので「脱衣所の床の冷えが伝わらないように、足拭きマットの上で真っ先に靴下をはき、足元の冷えを防ぎましょう」(南雲さん)

タオルで髪の水分を取り、髪全体をタオルで巻く

 ぬれた髪は、約10分間タオルで包んでおくことで、ドライヤーで乾かす時間の短縮になる。

顔の保湿ケアをする

 「スキンケアは、入浴直後の潤った状態でしても、1時間後、少し乾いた状態でしても、実は効果は変わらない」と吉木さん。足元の冷え対策など、必要なことを終えてからすればよい。

体の保湿ケアをしてパジャマを着る

 「乾燥が気になる部分にはボディクリームを。さらりとしたローションよりクリームのほうが保湿効果は高いです」(吉木さん)。顔同様、ボディケアも、時間がたってからでも効果は変わらない。

髪をドライヤーで乾かす

 髪は自然乾燥より、ぬれた状態でオイルをつけてドライヤーで乾かしたほうが潤いをキープできる。

■寝る前のデジタル機器はNG 気持ちの切り替えを


 「寝る前に、日中の活動から睡眠へと気持ちを切り替える習慣を持ちましょう。重要なのは、目の前の行為に集中し、頭をからっぽにすること。脳を活性化するスマホなど、デジタル機器は寝る前は禁止です」(南雲さん)

じっくりとスキンケアやボディケアをする

 いつもはサッと終わらせていた入浴後のスキンケアやボディケアを丁寧に行う。リラックス効果もあって、心身共に癒やされる。

簡単なストレッチで体をほぐす

 10分程度のストレッチもおすすめ。毎日〇回などと目標を作ったり、痩せるなどの結果を求めたりせず、リラックスだけを考えて。

編み物など、手先を動かす趣味をする

 編み物など、指先を動かすことに集中できる趣味も、心の切り替えに最適。浅田真央選手がハマったという「大人の塗り絵」もいい。


(C)Pixta

 飲み物には「体を温めるもの」と「冷やすもの」とがある。体を温めるものの代表が、時間をかけて茶葉を発酵させた発酵茶。体の中から冷えを防げる。

× NGの飲み物

 コーヒーや緑茶には体を冷やす働きがある。ホットでも、夜、寝る前は避けよう。冷たい飲み物も、もちろんNG。

○ おすすめの飲み物

 発酵させた茶葉には体を温める作用がある。ホットウーロン茶や紅茶を。ジャムを入れてロシアンティーにしてもよい。

お酒を飲むなら「日本酒コップ1杯」以下で

 「お酒のなかで唯一、寝る前におすすめできるのは日本酒。熱かんにすれば、体を温める効果も高まります」(南雲さん)。コップ1杯以下、ほろ酔い程度でやめること


 「ぐっすりと眠ることは、日中の疲れやストレスを解消するとともに、体内のバランスも整え、冷えや体調不良、肌の乾燥も防ぎます」(南雲さん)。肌触りのいい寝具や寝心地のいい布団とベッドが、眠りの質を上げてくれる。

締めつけのない天然素材のパジャマを

 体を締めつける衣類は血行を悪くし、冷えのもとになる。着心地の良い天然素材で、ゆったりしたものを選んで。

足の冷え対策には湯たんぽを活用する

 靴下は、寝ている間の温度調整ができないのでNG。湯たんぽが便利だが、低温やけどを防ぐため、体からは離しておく。

電気毛布は寝る前まで。就寝中はOFF

 電気毛布をつけたまま寝ると、肌が乾燥してしまう。就寝前に布団を温め、消してから寝よう。

この人たちに聞きました

南雲久美子さん
 目黒西口クリニック院長。82年杏林大学医学部卒業。東京慈恵会医科大学、北里研究所附属東洋医学研究所など経て、96年に西洋医学と東洋医学とを融合した治療を行う目黒西口クリニックを開業。著書に『冷え性・貧血・低血圧』(主婦の友社)など。
吉木伸子さん
 よしき皮膚科クリニック銀座 院長。慶応義塾大学医学部皮膚科に入局後、米国や漢方診療所などでの研修を経て現職。東洋医学を治療に取り入れるほか、美容医療にも力を注ぐ。スキンケアの正しい理解を深める活動も行う。

(ライター 工藤花衣)

[日経ウーマン 2015年12月号の記事を再構成]

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