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男性も介護離職 仕事続けても疲労が問題に 池田心豪 男女 ギャップを斬る

2015/11/15

いけだ・しんごう 1973年生まれ。4児の父。企業の子育て支援や女性労働問題を研究。厚生労働省「今後の仕事と家庭の両立支援に関する研究会」(2014~15年度)メンバー。

 男性介護者と支援者の全国ネットワークが中心となって展開している「介護退職ゼロ作戦」という運動がある。定期的に開くフォーラムでは、体験談を語り合う企画が名物となっている。人生の先輩方が戸惑いながらも仕事と介護の両立に格闘する話に心を打たれる。「もう介護できない」。亡くなった家族を思う元介護者の言葉を聞くと、私も母と過ごした最後の時間を思い出してしまう。

 年間10万人に上る介護離職者の多くは女性である。だが、近年男性介護者の問題が取り上げられるようになり、「介護は女性だけの問題ではない」という認識が広がりつつある。その動きと歩調を合わせるように、仕事と介護の両立支援に対する労使の関心も高くなっている。特に経営側の問題意識は強く、管理職やベテラン社員といった中核人材の離職に危機感を強めている。

 政府も力を入れている。先日安倍晋三首相は「介護離職ゼロ」を成長戦略に位置づけた。育児・介護休業法の改正審議においても介護関連の規定見直しは重要事項になっている。審議会の前段階の研究会では、介護休業制度の枠組みだけでなく、介護休暇の取得単位、短時間勤務の期間、所定外労働の免除など、多岐にわたる課題が検討された。

 しかしながら、仕事を続けていれば問題ない、ということでもない。いわゆる正社員の多くは介護に直面してもすぐには退職しない。

 だが、最近我々が介護者に行った調査によれば、正社員として就業はしていても介護の疲労によってノルマや目標の達成など仕事のパフォーマンスは落ちている可能性がある。経営課題や成長戦略というなら看過できない問題だろう。

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