夏の風物詩、長瀞の流しそうめん 家族で再訪
秩父・長瀞編の最終回はグルメ・観光スポットがお題です。
長瀞の観光といえばライン下りです。秩父鉄道が運営するライン下りは今年で100年。親鼻橋-岩畳のAコース(約3キロメートル)、岩畳-高砂橋のBコース(約3キロメートル)の2区間で運航しています。どちらのコースも大人(個人)は1600円です。
最近人気のふるさと納税でもライン下りに乗れます。長瀞町に1万円以上を納めればお礼の品として1600円のライン下り利用券が4枚もらえるのです。2014年度の納税件数は14件、合計49万円。長瀞町役場によると「町を訪れて気に入ったとの声が多い」そうです。
岩畳の船着き場で乗船を勧められましたが、時間の都合上またの機会ということで(20年以上前に参加したサハリン鉄道ツアーで稚内港-コルサコフ港のフェリーが大しけに見舞われて以来、船が苦手でして……)。ライン下りの映像はロケの1週間後にカメラマンが撮影したものをご覧ください。涼しげでしょ(←他人事)。
夏本番を迎え、冷たい食べ物が欲しくなります。長瀞では天然水を池で凍らせた氷を使ったかき氷が有名です。阿左美冷蔵金崎本店は秩父鉄道上長瀞駅の近く、長瀞駅からだと宝登山神社へ上る道路沿いにもお店があります。
旅館・長生館の流しそうめんも人気です。清流を眺めながら、竹の筒から流れてくるそうめんを箸ですくって食べれば、暑さも吹き飛びます。長生館では今年から席を約2倍に増やし、雨よけの屋根も設けました。夏休み期間中は長蛇の列が見込まれるので、開店の午前11時前には並ぶのが無難です。映像の中ではゴマなど「マイ薬味」を持参しましたが、スタッフに一声かけてから使いましょう。
観光客の増加により、新規開業する飲食店も出ています。長瀞の商店街にある「長瀞とガレ」は東京からのUターン開業。クレープ状の生地でソーセージや豚の味噌漬けなどを包んだガレットが人気です。ロケの最後に訪れた秩父市定峰峠の山中にある「ジェラテリアHANA」は、オーナーがツーリング中に気に入って開業したそうです。秘境ムード満点で、旅の途中に立ち寄ってみたくなるはずです。
最後に、こうした「散歩企画」は「また行ってみた~い」と締めくくるのが定番です。が、筆者は本当に再訪しました。ロケから2週間後の7月5日日曜日、娘(8歳)から「流しそうめんに行きたい」とせがまれまして……。
長生館に着いたら案の定、娘は大はしゃぎで、箸が止まりません。筆者も負けじと食べる食べる。ロケの時より食べたと思います。食後は親子そろっておなかがぱんぱんに膨れあがっていました。
流しそうめんを堪能し、デザートにジェラートを食べて、秩父鉄道の蒸気機関車(SL)で熊谷を経由して帰りました。家族全員、長瀞をすっかり気に入りました。今回は滞在時間2時間程度のとんぼ返りでしたので、秋以降に改めて1泊で訪れたいと思いました。
1回目の映像で絶妙の切り返しをご披露いただいた丹一漬物処の村山勝さんにも「お騒がせしました!」と、あいさつしてきました。
特別な仕掛けやお金をかけなくても地域の資源を活用して観光客をもてなせば地方創生も可能なのでは、と思うロケでした。一応、日経電子版らしく締めておかないと、ですね。
さて、次回はどちらを訪ねようかな♪……と考えていたら、ロケ第2弾のお達しが。8月中の公開予定です。
(電子編集部 苅谷直政)
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