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ママ悩ます赤ちゃんの夜泣き 生活リズム整え改善 「夜泣き専門保育士」、清水悦子さん

2015/5/13

終わりなく続くように感じられる赤ちゃんの夜泣き。ママは我慢して時期が過ぎるのを待つしかないと思いがちだ。「夜泣き専門保育士」として、全国のママたちに夜泣きの改善法を指南する清水悦子さんは「朝7時までに起こし、生活リズムを整えるのがカギ」と話す。赤ちゃんの夜泣きを改善し、ママが笑顔を取り戻すための方法を教えてもらった。
しみず・えつこ 大阪府出身、35歳。東京都立保健科学大学(現首都大学東京)卒。理学療法士、保育士。赤ちゃんの眠り研究所代表理事。著書に「赤ちゃんにもママにも優しい安眠ガイド」(かんき出版)など

――活動を始めたきっかけは娘さんの激しい夜泣きだったそうですね。

「手がかからなかった娘の夜泣きが始まったのが生後6カ月ごろです。その後もエスカレートするばかりで半年後に私はノイローゼ状態になっていました」

「インターネットの情報や本を読みあさり、医学論文を通じて行き着いた方法が、生活リズムを大切にすることでした。自分なりに試したところ、5日で夜泣きがおさまりました。自分でも本当に驚きました。同じ悩みを持つママたちに伝えたいと、保育士の資格を取ってネット上で情報の提供を始めました」

――そもそも赤ちゃんの夜泣きはどうして起きるのですか。

「体内時計の乱れが大きな原因です。1日の24時間に対して人間の体内時計は平均24.5時間で動いています。赤ちゃんは昼夜の区別をつけられず体内時計が乱れたままだと睡眠の質が下がって夜泣きにつながりやすくなります」

「赤ちゃんをだっこで揺らす、といった手間のかかる寝かしつけが習慣になると、赤ちゃんがその方法にこだわってしまい、うまく眠りに戻れなくなることも原因です。夜泣きが始まる時期で目立つのは生後5~6カ月です」

「気をつけたいのが寝言泣きです。大人も眠りが浅い時に寝言が出たりしますが、赤ちゃんは寝言のかわりに泣くことがあります。そのたびにママがおっぱいやだっこをしてあげたら完全に目覚めてしまいなかなか寝付けません。2~3分様子をみてください。寝言泣きならおさまります」

――夜泣き改善の3ステップを提案しています。

「第1ステップは朝7時までに起こすこと。太陽の光を部屋に取り込み、やさしく声をかけて起こします。第2は昼寝の時間を調整し日中は活動的に過ごすこと。夕方の5時以降は夕寝をさせないように努力してください。夜の睡眠に影響します」

「第3は寝る前30分にスキンシップや絵本、会話を楽しむ時間をもつこと。部屋の明かりを薄暗くしてワントーン低い声でゆっくり話しかけます。テレビやスマートフォンは禁止です」

――パパはどうママを手助けすればいいですか。

「夜の帰宅後に寝ている赤ちゃんを起こしたり、遊んだりするのは我慢しましょう。規則正しい生活リズムが崩れてしまいます。遊ぶのは短くても朝の時間を有効に使い、休日は赤ちゃんが夜ぐっすり眠れるように、存分に体を使った遊びをしてあげてください。パパが寝かしつけをするなら、時々ではなく定期的にすることが成功のポイントです。習慣化することで安心感が生まれるからです」

――大学院で赤ちゃんの睡眠について研究されているそうですね。

「現在東京大学の博士課程に在籍しています。科学的な裏付けや信頼性を上げることで、赤ちゃんの睡眠や育児について気軽に相談できるような場所やアドバイスできる専門家が増えればいいと思います。最近中高生の睡眠が乱れていると多く報告されますが、赤ちゃんのころからの睡眠との関係にも関心があります」

「先日講師として参加したP&Gのセミナーではママたちから赤ちゃんの睡眠に対する様々な悩みを聞きました。日本のママたちは優しくて育児にがんばっていると強く感じます。ただ赤ちゃんの要求にこたえようとしすぎて逆につらさを抱えないでほしいです。生活リズムができていれば、ママが楽な寝かしつけでかまいません。ママの笑顔を見ることで赤ちゃんは安心して眠ることができます」

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