2014/12/5

大賞

小林りんさん(40歳)
こばやし・りん
学校法人インターナショナルスクール・オブ・アジア軽井沢(ISAK) 代表理事
【受賞理由】
●海外から半数以上の留学生を受け入れる、日本初の全寮制国際高校を2014年に開校
●資金ゼロで準備を開始し、6年で100人近くから14億円の寄付を集め、学校設立を実現
●ふるさと納税で生徒の奨学金を確保するなど、地域を巻き込んだ学校運営に成功

「社会に変革を起こすリーダーを育てる」という理念を掲げ、生徒の半数以上を海外から受け入れる日本初の全寮制国際高校「インターナショナルスクール・オブ・アジア軽井沢(ISAK)」を2014年8月、長野県軽井沢町に開校。日本の正式な学校法人格を取得した全寮制国際高校は国内初となる。

高校時代にカナダの全寮制インターナショナルスクールへ留学し、多様な国籍や経済事情の生徒と触れるなか「恵まれている自分の運を多くの人のために使うべき」と使命感を抱く。帰国して大学卒業後、外資系企業とITベンチャーでビジネスの基礎を磨いた後、国際協力や教育の分野にキャリアを絞り込む。ユニセフの職員としてフィリピンで貧困層教育に携わっていたとき、格差と汚職が渦巻く状況を前に「社会を変えるリーダーの育成が必要」と痛感。アジアの次世代を担う人材を育てる学校作りの構想を聞き、そのリーダーとなることを引き受ける。資金ゼロの状態から寄付金集めに苦労するも、2010年からサマースクールを始めたことで、教育理念が多くの人に伝わり、開校までの約6年間で100人近くから14億円の寄付金を集め、開校を実現。さらに土地探し、各種の許認可、世界各国からの生徒の募集や一流の教師陣の採用など、数多くの課題を乗り越えてきた。多くの人を巻き込み事業を推進するリーダーシップと、困難を打破する強い実行力が、働く女性たちに勇気を与えている。

準大賞<リーダー部門>

玉城絵美さん(30歳)
たまき・えみ
H2L株式会社 チーフリサーチャー

【受賞理由】
●人の手をコンピューターで動かす世界初の装置を開発して販売。2014年に単年度黒字化を実現
●最先端の技術を研究者に安価で提供。イノベーションを促すリーダーシップを発揮

コンピューターで手を動かす装置や仮想世界に触れる端末を開発

最先端の技術で世界の注目を集める「アントレプレナー研究者」

東京大学大学院博士課程在学中に開発した、コンピューターで人の手を動かす技術「PossessedHand(ポゼストハンド)」が世界中の研究者から注目され、博士号取得後の2012年に起業。翌年からポゼストハンドを1セット80万円という安価で研究機関向けに販売し、多数の研究者が購入。研究成果を共有するとともに単年度黒字化を実現した。今後は仮想世界に触れられるウエアラブル端末を発売するなど、最先端の技術で他の研究者を巻き込みながらイノベーションを起こしている。

準大賞<キャリアクリエイト部門>

山上遊さん(36歳)
やまかみ・ゆう
株式会社LIXIL 総合研究所 新事業創造部
グローバル環境インフラ研究室 主幹
【受賞理由】
●ケニアでの無水トイレ普及事業で中心的役割を果たし、現地の生活環境改善に取り組む
●学生時代からトイレを研究し、生産現場や社外活動で実績を積み、キャリアを開拓

「トイレ愛好家」として、インフラが未整備な地域でも

衛生的で快適に使える無水トイレの普及事業にケニアで奮闘

水も電気も使わず、快適に使える無水トイレをケニアで普及する事業を先頭に立って進める。同事業はJICAの「第1回開発途上国の社会・経済開発のための民間技術普及促進事業」に採択。学生時代から「いいトイレをつくりたい」と研究を続け、INAX(現LIXIL)に入社。英語力やトイレの知識を磨き、市民講座でトイレの講師を務めた実績などが認められ、ケニアのプロジェクトに参画。希望のキャリアを切り開いた現在は1年の半分をケニアで過ごし、現地での普及事業に尽力する。

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超高齢社会を地域で支える医療・介護の実現に向け