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はやり廃りの激しい油、健康にいいのは何

2014/12/8

日経Gooday(グッデイ) カラダにいいこと、毎日プラス

いろいろな健康法やダイエット法が流行っては廃れていく昨今。情報が多すぎて「何をどれだけ食べたらいいか」がわかりにくい時代。だからこそ、栄養の基本のキを押さえておきましょう。

脂肪=「体に悪い」「太りそう」というイメージを持っていないだろうか。脂肪は1gあたり9kcalと高カロリーなので、確かに、とりすぎれば生活習慣病や肥満の原因になる。しかし、細胞膜やホルモンの材料となる重要な栄養素でもあるので、健康や美容のためには、適度に摂取する必要がある。だが、この「適度に」というのが難しい。

「脂肪=悪者と思われがちですが、脂肪を構成する脂肪酸にはいくつかの種類があり、種類によって体内での作用や役割が異なります。種類とバランスを見極めて取り入れることが大切です」(女子栄養大学栄養生理学研究室教授の上西一弘氏)

■リノール酸がもてはやされた時代があった

40代以上の方はご記憶にあるのではないだろうか。リノール酸が豊富なサラダ油やマーガリンのCMの数々を。かつて、「動物性脂肪はコレステロール値を上げ、動脈硬化や心臓病の原因になるから健康によくない。コレステロール値を下げる植物性のリノール酸を積極的にとろう!」といわれた時代があり、多くの製品が作られた。

筆者が小学生だった昭和50年代は、パンに塗るものといえば、もっぱらマーガリンだった。給食のパンにも必ずマーガリンがついていたものだ。が、大人になってからは、食べる機会がめっきり減った。

リノール酸を多く含む油とは、紅花(サフラワー)油、ひまわり油、コーン油、大豆油などだ。“リノール酸=ヘルシー”と刷り込まれた世代には残念なことだが、最近では、リノール酸のコレステロール低下作用は短期的なもので、長期間多くとると、心臓・脳血管系疾患や欧米型がん、アレルギー性疾患などの原因になるという報告(*1)もある。

■減らしたい脂肪酸と積極的にとりたい脂肪酸

脂肪(中性脂肪)を構成している脂肪酸にはいろいろな種類がある(表参照)。脂肪酸は炭素と水素が鎖のように連なった構造になっていて、炭素と炭素の結びつきに「二重結合」と呼ばれる分子構造があるかどうかで、「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」に分類される。二重結合がないのが飽和脂肪酸で、あるのが不飽和脂肪酸だ。不飽和脂肪酸はさらに、二重結合の数によって分類される。1つのものが「一価不飽和脂肪酸」、2つ以上のものが「多価不飽和脂肪酸」だ。

*1「リノール酸摂取量の削減および油脂食品の表示改善を進める提言」(日本脂質栄養学会) http://jsln.umin.jp/teigenhamazaki02.htm

まず、とり過ぎに注意したいのは、肉や乳製品に多く含まれる飽和脂肪酸だ。「飽和脂肪酸をとりすぎると体内でのコレステロールの合成が進み、特に、LDL(悪玉)コレステロールの量が増えます」(上西氏)

飽和脂肪酸を多く含む油は融点が高く、常温で固体なのが特徴だ。飽和脂肪酸をとりすぎると、血液の粘り気が増し、生活習慣病のリスクを高めることはよく知られている。

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