危険な「パスワード使い回し」 アプリで一発解決
【複数パスワードをPCとスマホで共有】
アカウントとパスワードは、グーグルやショッピングサイトなどいろいろなサービスで使う。たくさんあると覚えるのが大変だし、かといって同じパスワードを使い回すのは危険だ。
こういうときはフリーソフトの「キーパス」を使おう。複数のアカウント/パスワードを「マスターパスワード」1つで統合管理できるソフトだ。アカウントとパスワードは暗号化され、データベースとしてファイルに保存される。
それをクラウドサービスの「ドロップボックス」などに置いておけば、スマートフォン(スマホ)やほかのパソコンとの共有が可能になる(図1)。
まずはウィンドウズ版ソフトと日本語化パッチを入手する(図2、図3)。
ソフトを起動したら、データファイルの保存場所としてドロップボックスの専用フォルダーを指定しよう(図4、図5)。
次にマスターパスワードを設定する。このマスターパスワード1つですべてのアカウント/パスワードにアクセスする形になるので絶対に忘れないこと(図6)。他人に知られるのもNGだ。その後、各サービスのアカウントなどを登録していく(図7)。
利用時はマスターパスワードを入力後、アカウントやパスワード欄をダブルクリックする(図8)。データがコピーされるので、ログインページの当該欄に貼り付ければよい。
ドロップボックスに保存したデータファイルはスマホからも開ける。まず、スマホにドロップボックスのアプリとアンドロイド版キーパス「キーパスドロイド」を導入しておく。iPhoneの場合は「ミニキーパス」だ。
ドロップボックスアプリを起動して、図5で保存したデータファイルをタップ。アプリ選択画面が表示されたらキーパスを選ぶ(図9)。
マスターパスワードを入力してキーパスを起動すると、パソコン側で登録したアカウントを閲覧できる(図10)。
サイトを選択して「WEBサイトへ」を実行。すると、ブラウザーで当該サイトが開くと同時に、アカウントとパスワードが「通知領域」に保存される(図11)。これをタップしてコピーし、入力欄に「貼り付け」すればよい(図12)。
【2段階認証でアカウント乗っ取りを防ぐ】
最近、アカウントの"乗っ取り"被害が相次いでいる。パスワードが破られ、スパムメールの踏み台として自分のアドレスから勝手にメールが送られたりするのだ。そんな不正アクセスを防ぐ策として導入されているのが「2段階認証」だ(図13)。
2段階認証をオンにすると、いつもと違う端末からログイン(サインイン)する際に、アカウントとパスワードのほか、携帯電話に送信される確認コードの入力が必要になる。確認コードはログインのたびに変わり、一定時間が経過すると無効になる。
主なネットサービスではこの2段階認証が導入されている。グーグルを例に設定方法を見てみよう。
まずアカウントの設定画面を開き、「セキュリティ」タブで2段階認証を有効にする(図14)。次に携帯電話(キャリア)のメールアドレスを入力し、そこに届いた確認コードを入力する(図15、図16)。
iPhoneのメールアプリなど、2段階認証に非対応のアプリもある。それらを使うには、「アプリを再接続」でアプリごとのパスワードを生成する(図17)。通常よりも長くて複雑なパスワードが生成される(図18)。
(ライター 岡本ゆかり)
(日経PC21 2014年10月号の記事を基に再構成)
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