きれいなディンプルをつくる結び方は ネクタイQ&Aニューノーマルのスタンダード(5)

2021/9/22
MEN'S EX

装いの顔であるVゾーンは、大人のお洒落(しゃれ)における永遠のテーマ。鍵となるのは、基本のロジックと時代性を表すセンスの両立だ。バランスよく網羅して、着こなしのステップアップを目指そう。




【Q】 ディンプルをきれいに入れられない

【A】 この手順を踏めば失敗なし!

何回結んでもタイをきれいに結べないのは、手先が不器用だから……ではなく、ちょっとしたコツを押さえていないから。つい自己流になりがちだが、適切な方法で結べば見違えるほど美しいディンプル(くぼみ)が完成するはすだ。プロも実践する下の手順に従って、改めてタイの結び方を研究してみよう。

1.首元から離して巻き始める

首から近いところで結び始めると、ノットの形が目で確認しにくくなる。みぞおち付近でスタートするとその後の調整が楽。

2.ディンプルはノットを作る前に

ディンプルは、ノットを作る前に入れておくのが正解。くぼんだところに指を挿し入れながら大剣を下に引いて結んでいこう。

3.3点を押さえながらノットを作る

ディンプルを入れたら、上・左右の3点をギュッと押さえながら大剣を下へ引き、ノットを作る。コンパクトに仕上げよう。

4.形を保ちつつ締め上げる

作ったノットを崩さないように押さえながら、しっかりと襟元まで締め上げる。シャツとノットの間に隙間ができないように。

完成!

以上が美しいプレーンノットの結び方。くっきりと深いディンプルが入り、メリハリのある胸元に仕上がっている。適切な方法で結ぶとノットが緩みにくく、頻繁に整え直さなくていいのも利点だ。

【Q】 美しいノットを作るコツは?

【A】 台形と逆三角形を使い分けよう

だらしなく緩んだノットは論外だが、小さく結ぶほどいいかといえば必ずしもそうではない。シャツとのバランスを見て最適なボリューム感に調整できれば、かなりのネクタイ上級者だ。なかでもポイントとなるのが、“台形”と“逆三角形”の使い分け。ニュアンスの違いを理解して、首元をいっそう洒脱に彩ろう。

Arrange1 程よくボリューミーな台形ノット

アイビーなどトラッドスタイルを愛好する人に支持されるのが台形ノット。普通に締めたあと、あえてノットを平たくつぶして仕上げる。ワイドカラーシャツのように、襟羽根が開き気味のシャツと合わせると、ボリューム感のバランスがとれて美しい。

Arrange2 キリリとシャープな逆三角形ノット

ノットの下部を極力コンパクトにした逆三角形ノットは、シャープで引き締まった印象を演出できるのが魅力。タイを締め上げる際、ギュッと左右をつまむようにするとキレイな逆三角形になる。こちらはタブカラーなど襟が閉じたシャツにベストマッチだ。

【Q】 センスよく見えるタイの結び方は?

【A】 タイに合わせてディンプルを変えてみよう

スーツスタイルの巧者たちは、ネクタイの雰囲気によって結び方に差をつけている。最もわかりやすい例が、タイの幅によるディンプルの入れ方だ。ノット周りは装いの美意識が集約される要所。色柄合わせと並行して、自分なりのセンスを表現してほしい。

Pattern1 太幅タイに合うダブルディンプル

9cmを超える太幅タイにベストマッチなのがこちら。ディンプルを入れる際、“谷”を2つ作ってから締め上げると完成する。存在感のある大剣と釣り合った、華やかな表情に仕上がるのが魅力だ。クラシックな印象も醸し出すので、シャツも襟羽根の大きいレギュラーやセミワイドカラーが好相性。

Pattern2 細幅タイに合う0.5ディンプル

普通にディンプルを入れる場合、上から見てM字型になるように“谷”を作るが、端を折り返すだけで“谷”を作らずノットを結ぶのが0.5ディンプル。ニットタイのように細幅のものは、普通にディンプルを入れようと思ってもなかなか難しいもの。それを逆手にとった結び方だ。ハズシの効いた印象が魅力。

【Q】 そもそもディンプルってなぜ入れる?

【A】 Vゾーンを立体的に見せるため

習慣的にディンプルを入れている人も多いかもしれないが、“なんでそこにくぼみを入れてるの?”と無邪気にきかれて返答に窮しないよう、ここでその意義をおさらいしたい。答えは写真を見比べれば一目瞭然。ディンプルによって胸元に陰影が生まれ、立体的に見えるためだ。万事に理由があるのがスーツの面白さである。

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