「こびない、盛らない、ごまかさない」ドーム安田会長ドーム会長 安田秀一氏(上)

「僕にとってファッションというのは着飾ることではなくて、どんどんそぎ落としていくこと。中身がしっかりしていることが一番のファッションだと思っています」と話すドーム会長、安田秀一さん(東京都江東区のドーム本社)
「僕にとってファッションというのは着飾ることではなくて、どんどんそぎ落としていくこと。中身がしっかりしていることが一番のファッションだと思っています」と話すドーム会長、安田秀一さん(東京都江東区のドーム本社)

ごくシンプルなスエットの上下にニットスニーカー。それが、スポーツプロダクト事業を展開するドーム(東京・江東)会長、安田秀一さんの「自分なりの仕事スタイル」だ。日本総代理店を務める米スポーツブランド「アンダーアーマー」との出合いは1998年。無駄をそぎ落とした機能美に衝撃を受け、その時を境に「盛る」おしゃれと決別した。そもそも高校時代からアメリカンフットボールの名選手として活躍した偉丈夫は、健康的な肉体と整った姿勢こそが、美しいたたずまいの根本であることを知る。着飾ってごまかすのではなく、シンプルな服が似合う自分でありたい――。そんな「カッコよさの本質」について熱く語った。(この記事の〈下〉は「アンダーアーマーの思想、シャネルと共鳴 ドーム会長」




ビジネススタイルは「自分なり」 だから夏は短パン

――いつもこうしたラフな格好で仕事をしているのですか。

「夏は短パンが多く、基本はリラックスした感じです。このスエットは『UAリカバー』といって、特殊な素材が体の熱を遠赤外線に変換し、血流を高めて疲労をやわらげるものです。靴にも同じ素材が使われています。冬はズボンが長くなりますが、その上に1枚羽織る程度。厚着が苦手で重ねても2枚。3枚重ね着することはほとんどないですね」

ソックスのようなトレーニングシューズ「UAリカバー レース」。身体が発した熱エネルギーを遠赤外線に変換して筋肉の疲労を軽減する素材が使われている

「でも僕はラフとかカジュアルとか、そういう定義はしません。ゴルフ場、レストラン、パーティーなどは別として、普通の仕事をする場にはドレスコードがないのだから、自分なりのスタイルを貫く、これが正解です」

――自分なりのスタイルでいく。社員の服装も自由なのですね。

「もちろんです。採用面接でも学生さんに『自分らしい格好で来てください』と伝えています。やっぱりリクルートスーツで来る人が多いですけどね。就活のときだけ茶髪を黒髪に染める必要もないですよ。なぜそれをやるのか、分からない。そういう形式的な『日本あるある』がまったく好きではないんです。合理的ではないですから。仕事相手が『ラフ』な格好で来訪されても失礼だとは感じません」

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アンダーアーマーとの出合い 機能に衝撃
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