アルコールを含まないノンアルコール(ノンアル)飲料の波がワインにも押し寄せている。酔うことなしにワインの風味や飲む雰囲気を楽しめるのが人気だ。ただ、日本ではまだ種類が少ない上、味わいのタイプも様々。実際のワインのようにおいしいの?と、様子見の人も多いに違いない。そんな人たちのために、お勧めのノンアルワインとその楽しみ方を紹介しよう。
市場調査会社、英IWSRによると、2020年は、アルコール飲料の消費が世界的に停滞する中、日本を含めた世界の主要10カ国におけるノンアル及び低アルコール(低アル)ワイン市場は、前年比4.9%と高い伸びを見せた。24年までの予測では、同市場は年平均7~8%の割合で成長する見通しだ。
特に成長が見込まれているのが、ノンアルワイン。背景には、2000年以降に成人になった、いわゆるミレニアル世代のアルコール離れがある。その一因である健康志向は、新型コロナウイルスの世界的流行などで一段と強まりを見せる。この傾向は日本でも同様で、このため、ミレニアル世代を狙ったノンアルワインの発売が相次いでいる。
一口にノンアルワインといっても、同じ商品カテゴリーかと思うほど、味わいは多様だ。ワインは普通、ブドウをアルコール発酵させた飲み物を指すが、ノンアルワインには確立した定義がなく、様々な製法で造られ、原料も必ずしもブドウだけとは限らない。共通点と言えば、何らかの形でブドウを使い、何となくワインっぽい味がし、外観(ボトル)もワインに似ているというところだろうか。このため、「ノンアルワイン」と名乗っていないノンアルワインも多い。