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工場直売スイーツなら清澄白河で 高級品がお得な2店

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NIKKEI STYLE

東京都江東区にある近年注目の街、清澄白河に行ったことはあるだろうか。

渋谷や新宿からそれぞれ電車で30分ほど。神社仏閣が多く、昭和の雰囲気も楽しめる落ち着いたエリアだったが、2015年に米国発のサードウエーブコーヒーチェーンがここに日本1号店を出店したことで、街の様相が一変した。

その後、おしゃれなカフェや雑貨店、アートギャラリーが続々と清澄白河に出店。さらに改修工事で休館していた東京都現代美術館が19年にリニューアルオープンしたことで「清澄白河=コーヒーとアートの街」として脚光を浴びている。

駅近くには東京都指定名勝の「清澄庭園」があり、おいしいコーヒーを求めつつ、昭和の下町と現代アート、また自然も楽しめる空間をぶらりと歩くのはなかなかだ。そして、清澄白河にはもう一つ、一部のグルメマニアだけが知っているユニークなスポットがある。「工場直売スイーツショップ」だ。

日本人の誰もが知る老舗スイーツメーカーの工場直売店は、たいてい埼玉県や神奈川県、群馬県など東京近県にある。しかし、いくつかの有名店の工場は、都心からのアクセスが良好、しかも清澄白河駅から近い場所にある。今回は、その2店を紹介しよう。

最初の店は「京橋千疋屋 直売店」だ。千疋屋と言えば「高級フルーツやスイーツの専門店」として、すぐに名前が思い浮かぶだろう。東京・京橋の本店をはじめ、新宿や池袋、東京駅周辺の百貨店内に店を構えるが、商品はすべてここ、清澄白河の工場で製造されている。この工場横で営業しているのが同店だ。ここでは都内各店で販売しているのとまったく同じ高級スイーツがお得に買えるというメリットがある。

ちなみに「千疋屋」ブランドを運営している会社は、千疋屋総本店、銀座千疋屋、京橋千疋屋の3社。それぞれ、江戸時代創業の千疋屋総本店からのれん分けした。3社のうち、京橋千疋屋が清澄白河の工場直売店を運営している。

店は清澄白河駅から徒歩6~7分、清澄庭園を過ぎた国道沿いでひっそりと営業している。外観は店のロゴがあるだけで、注意しないと見落としてしまいそうだ。

しかし一歩店内に入ると、デパ地下で見るスイーツ店の華やかな光景が広がる。旬のフルーツをたっぷり盛りつけたケーキやババロア、ゼリーがガラスケースにずらり。イートインスペースはなく、持ち帰り限定だ(全国配送も可)。この日は夏の定番商品の「マンゴープリン」(630円)、スタッフの一番人気だという「フルーツプリン」(550円)、「マスクメロンババロア(ホール)」(2800円)を購入した。

ワケあり品がお安く!でもお味は高級品そのもの

工場直売店の開業は08年。それまでは今の場所から近いところに小規模の工場を構えていたが、店舗を拡大し、商品数が増えたことで現在の場所に移転した。近隣の住人から「千疋屋の商品を購入したい」と頼まれ予約購入のみで対応していたが、要望が増えたため、店舗として正式にオープンした経緯がある。商品は1個から購入可能。地元の人に愛される人気店となっている。

商品のラインアップは京橋千疋屋のほかの店舗とまったく一緒だが、工場直売店では消費税分が内税になってその分お安い。さらに不定期で、消費期限が近づいたり形が少し崩れたりしたものを「サービス品」として2割減~半額で出す。出合えたらラッキーだ。

「京橋千疋屋でお値下げ品を販売するのはこの直売店だけです。『今日はサービス品、ありますか?』と探しに来られる常連様もいらっしゃいます。パウンドケーキやジュースなど生菓子以外の商品数も充実していて、ジャムの品ぞろえは京橋千疋屋全店で一番かもしれません。清澄白河の街は最近パン屋さんが急増しているのですが、ほかでパンを購入し、うちでジャムを買って楽しむ方も多いです」(専務・製造部長の堀江健介さん)

2店目は「藤堂プランニング」だ。清澄白河駅を降りて住宅街を歩き始めると、突如現れる。一軒家を改装、駐車スペースにケーキのメニューが貼られた手作り感あふれる店だが、扱うのは本格的なホールケーキ約20種。ヨーロッパで研さんを積み、銀座・三笠会館の製菓長を務めたチーフパティシエの藤堂栄男さん率いるチームがケーキを作り、直接販売している。

年中無休で朝10時から夜7時までの営業だ。名物の「チーズスフレ」を筆頭に、チョコレートケーキやアップルパイなどの定番ケーキ、そして季節のフルーツを使ったタルトやモンブランを大型のホールで購入できる。客は外の看板でケーキを選び、入り口(普通の家の掃き出し窓)から口頭で注文。工房の職人が簡単に箱詰めして渡してくれる。

ホテル仕様のスイーツはホールだからこそ安い

現金以外の電子マネーもOKだ。しかし、その安さに仰天する。5号(直径15センチ・約6カット分)のホールケーキが1台1600~2200円(「バスクチーズケーキ」のみ3000円)、定価の4割減~半額ほどだ。一体、この安さの秘密は何なのか。

「僕は色々な企業のスイーツの商品開発や監修を務めるほか、都内の有名ホテルやレストラン、劇場内の喫茶室にOEM(相手先ブランドによる製造)でケーキを製造し、卸しています。最初は、企業向け商品の試作のための工房を自宅に作ったのですが、周りはみんな顔なじみばかり。下町のよしみで『余ったケーキを分けて』と言われ、少量ずつ販売したのが始まりです」(藤堂さん)

藤堂さんいわく、同店でケーキに使う材料やレシピは一流ホテルやスイーツショップと変わらないが、安さの秘密は「ホールケーキにこだわっていること」にあるという。一般的なスイーツ店で扱っているのは「一人分の小さなケーキ」だが、これにはホールケーキをカットし、デコレーションやセロハンなどの包装を個別に施し、繁華街に店を構え、ウインドーに美しく並べ、数人の販売スタッフが店に立ち……と1個のケーキを売るために、大変な手間と人件費がかけられている。

しかし藤堂プランニングで販売するのはホールケーキのみ。そして自分の所有地で、ケーキを作った職人が手売りするので家賃や余分な人件費も不要。また天候や日によって製造量を決定するため「売り切れ御免」でロスも出ない。なるほど、すごいビジネスだ。

藤堂さんが07年に工房を作ってから、ユニークな店構えと圧倒的なコスパの良さで、瞬く間にメディアが取り上げ有名になった。地元はもちろん、北海道や関西からも客が買いに来る。知人に頼まれ一人で1万円以上使う客もいるそうだ。取材中も性別や世代問わずひっきりなしに客が訪れていた。コロナ禍の中だが、もともと客の滞在時間も短く、密になりにくい環境で今のところ影響はないようだ(一方、藤堂さんの取引先のホテルやレストランは大打撃を受け困っているそうだが……)。

以上、清澄白河の工場直売スイーツ専門店2店を紹介した。

取材後、持ち帰ったスイーツは自宅でゆっくり堪能。京橋千疋屋のババロアやプリンは旬のフルーツの爽やかな甘さとつるっとなめらかな食感がなんとも美味。藤堂プランニングではケーキを2台購入。チーズスフレは甘酢っぱい生地が口の中でシュワっと溶けるクラシックで懐かしい味、タルトははっさくとクリーム、歯応えのあるタルト生地が組み合わさり食べ応え抜群。ひとときの優雅なコーヒータイムを楽しんだ。

2年越しのステイホームの夏もまもなく終わる。清澄白河でコーヒーとアート、そして持ち帰りスイーツを楽しんではいかがだろうか。両店とも年中無休、年末年始も営業している。

(フードライター 浅野陽子)

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