■4位 広島市安佐動物公園
490ポイント オオサンショウウオで国際的評価

オオサンショウウオは1979年から飼育下での繁殖に成功し「国際的に評価される優れた成果を出している」(小宮さん)。環境を整えた非公開の保護増殖施設もあり、繁殖の実績を積み重ねている。

野生、飼育下の双方で複数のオオサンショウウオが巣穴に集まって繁殖する様子を撮影し、繁殖の実態解明への手掛かりとなった。自然の中で代々生息できるよう、地元の川に人工巣穴を設けるなど環境整備にも取り組んでいる。「地域を巻き込み、継続的に繁殖に取り組むのはすごい」(外平さん)との声があった。

(1)広島市(2)http://www.asazoo.jp/

■5位 埼玉県こども動物自然公園
450ポイント ペンギンなど生態に配慮

フンボルトペンギンの飼育施設を野生の環境に近づけている。造波装置でプールに波を起こしたり、植栽した土の丘を整えたりした。丘には様々な形や大きさの巣穴がある。鹿の一種プーズーを含め「各動物種の生態に配慮した飼育施設が多くみられる」(楠田哲士さん)。

有袋類や鳥類など小動物を中心に約180種の動物を飼育する。マウスなどげっ歯類の飼育実績が豊富で、アマミトゲネズミの繁殖に成功。生息地の奄美大島の住民と連携し、現地のどんぐりを取り寄せてエサにする。「国内保全や教育面でも貢献度が高い」(伊谷さん)

(1)埼玉県東松山市(2)https://www.parks.or.jp/sczoo/

■6位 多摩動物公園
400ポイント 綱渡りでのびのび

「オランウータンの森」と飼育舎をつなぐようにして綱渡りができる「スカイウォーク」を地上15メートル前後に設けているほか、チンパンジーの運動場には木組みがある。悪性の顔面腫瘍になりやすい絶滅危惧種タスマニアデビルを受け入れており「国際的な希少種保護に貢献している」(羽山さん)。動物福祉に配慮した「エンリッチメントがすぐれている」(並木美砂子さん)。

コウノトリの繁殖では国内屈指の実績を持つ。園内だけで50羽以上飼育。トキの繁殖にも取り組んでおり「この動物園がなければ種の保存は難しかった」(村田浩一さん)。

(1)東京都日野市(2)https://www.tokyo-zoo.net/zoo/tama/

■7位 上野動物園
380ポイント 希少種の飼育技術で実績

ジャイアントパンダの双子が6月に誕生して話題だが、ほかにも様々な希少種の飼育・繁殖に取り組んでいる。「日本初の動物園として長年にわたり希少種の繁殖に力を入れてきた」と羽山さん。マダガスカルに生息する希少種アイアイを同国の国立チンバザザ動植物公園と連携し国内で唯一飼育。音に敏感なため、作業時に飼育施設内のささや枝葉になるべく触れないよう配慮する。

ツキノワグマの冬眠に関する生理データを調査・研究するなど「動物園としての社会的役割を担っている」(並木さん)。ニホンライチョウやルリカケス、アカガシラカラスバトなど希少鳥類の繁殖実績もある。

(1)東京都台東区(2)https://www.tokyo-zoo.net/zoo/ueno/

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野生の姿回復へ 資金不足など壁