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AI系ベンチャー、ロバスト・インテリジェンスを起業した大柴行人さん

AI系ベンチャー、ロバスト・インテリジェンスを起業した大柴行人さん

全国トップクラスの私立進学校、開成高校(東京・荒川)から米ハーバード大学に進学し、2019年にAI(人工知能)系ベンチャー、Robust Intelligence(ロバスト・インテリジェンス)を起業した大柴行人さん(25)。多くの同級生が東京大学に進学する中、あえて米国の大学を目指した。なぜ高校から直接海外大に進んだのか。世界の若者が憧れるハーバードライフについても聞いた。

開成高のクイズ研究部出身

「実は開成のクイズ研究部の出身です。『東大王』で有名になった水上颯くんは同級生で、クイズで競い合った間柄です」。大柴さんは笑いながらこう話す。40年連続で東大合格者数トップの開成で、今最も人気がある部活がクイズ研究部。埼玉県の中学に通っていた大柴さんはクイズマニアだったが、「日本テレビの番組『高校生クイズ』で優勝した田村正資さんに憧れて開成高校を受験した。イケメン田村と呼ばれ格好良かった」と話す。

クイズで田村さんに続いたのが伊沢拓司さん、そしてその後輩の水上さんだ。3人とも東大に進学した。大柴さんも高校生クイズに出場できるほどの実力者だったが、「まあ、辞退したというか、他にやるべきことができた」という。

ディベート大会3戦全敗が転機に

何があったのか。高2の頃、タイのバンコクで開催された英語のディベート大会で大敗を喫したという。小学校の頃、親の仕事の関係でカナダに3年間暮らした。英会話にはある程度自信があったが、3戦3敗、天狗(てんぐ)の鼻がへし折られた。

「ショックだった。これをきっかけにディベートにのめり込むようになった」という。英語の特訓をしただけではなく、当時、10人程度の参加者しかいなかったディベート大会を盛り上げるため、様々な工夫を凝らし、150人規模の大会に押し上げ、スポンサー獲得にもつなげた。

ディベートの仲間たちは、渋谷教育学園渋谷高(渋渋)の生徒など海外大志向が少なくない。大柴さんも徐々に海外への進学熱が強まり、SNS(交流サイト)で日本の教育に否定的なコメントを投稿すると、炎上した。東大志向の開成の同級生からも冷たい視線を浴びたが、校内には温かく見守ってくれる先生がいた。東大やハーバードで教授を務めた柳沢幸雄校長(現在は北鎌倉女子学園学園長)だ。「東大ばかりが大学じゃない。海外にも目を向けよう」と公言してはばからなかった。

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