筆者の知る限り、彼らは自分のパッション(志)を定義した上で、自らスキル/エッジ(長所)を磨き、自らが納得するキャリアを積極的に形成しているのではないでしょうか。結果として、収入、あるいは収入以外の社会的報酬を得ている、という構造に見えるのです(図表3)。

「仕事不満足」層 自分の長所に気付かず

さて、先ほどの調査に戻ると、「自分には長所があるか」という質問に対し、「そう思う」と回答した日本の若手の割合はわずか16%にとどまります。アメリカは59%、ドイツは43%、韓国は32%であるのと対照的です(図表4)。ここには冒頭の「仕事不満足」と大きな関係があると、筆者は見ています。実は多くの人が自分のエッジ(長所)に気づいておらず、言語化できていないが故に、「何となく不満足」の状態に陥ってしまうのではないでしょうか。

こうした問題意識から、社会で活躍する「創造と変革のリーダー」たちが何を自らのパッション(志)と捉え、何を自らのエッジ(長所)と定義し、どのようなスキルを磨いてきたか。そして、知られざる報酬に対する考え方について今後、実例に基づいて明らかにしていきます。

「創造と変革のリーダー」はこれまでの日本のキャリア形成の類型だった「文系(事務系)・理系(技術系)」「業種(金融、通信、製造業……)」「職種(営業職、企画職、エンジニア職……)」「日系・外資」「総合職・事務職」のような軸ではなく、図表5に挙げるような軸で捉えられます。

加えて、上記の領域を越境する力も今後、重要になってきます。転職市場でもこれまでT字型(1つの専門分野に加えて幅広い知識を持つ人材)と言われていたキャリアが当たり前になり、π字型(パイ字型。幅広い知識を持った上で、2つの専門分野を持つ人材)やBTC(Business/Technology/Creative)のバランスが問われるようになってきています(図表6)。

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多彩な「創造と変革のリーダー」