日経エンタテインメント!

認知度急伸のティモンディ

スコアは小数点第2位で四捨五入。順位は第2位以下も含めてつけた

「急上昇ランキング」では、前回調査から12.7ポイント上昇したティモンディが1位。オレンジカラーがトレードマークの高岸宏行の決めゼリフ「やればできる!」は、CMにまで広がりを見せた。2位のフワちゃんもお茶の間の認知度が一気に高まり、スコアを10.8ポイント伸ばした。3位の児嶋一哉はもともと高いスコアだったが、俳優活動やYouTubeでの活躍が目覚ましく、「芸人TOP30」にまで食い込んだ。

そのほか大きく上昇したのは、賞レースやネタ番組で実力を発揮してきた面々だ。4位のかまいたちは『キングオブコント』優勝、『M‐1グランプリ』準優勝と、コントと漫才の両方で高く評価される実力派。20年4月に始まった、初の地上波冠番組『かまいたちの机上の空論城』(カンテレ)を皮切りに、10月からの『かまいガチ』(テレビ朝日系)や、今年1月からの『かまいたちの知らんけど』(MBS)など、MCを中心にゲスト出演を含めて、各局から引っ張りだこの状態が続いている。

5位のシソンヌも『キングオブコント』の覇者。『有吉の壁』や、20年10月にレギュラーとなった『千鳥のクセがスゴいネタGP』(フジテレビ系)にコンスタントに出演することで、若い層の認知度が飛躍的にアップ。演技力を生かした笑いで人気を集めている。

6位の3時のヒロインは、19年の『女芸人No1決定戦 THE W』で優勝して以降、誰もが認める若手芸人のトップランナーに。7位のハナコも『キングオブコント』のチャンピオンだ。

ここへきて賞レースに強い実力者が続々とスコアを伸ばしている背景には、この1年で局の方針が若者ターゲットに変わり、お笑い番組の数が急増したことがある。暗いニュースが多いなかで、純粋に笑いたいという視聴者のニーズも、ランキングに表れた形だ。

(ライター 遠藤敏文、内藤悦子)

[日経エンタテインメント! 2021年7月号の記事を再構成]