永久カレンダーやSDGsにらむ「倫理的」時計 新作10選キーワードでみる新作時計2021(3)

2021/7/26
MEN'S EX

コロナ禍でも高級時計市場は元気だ。バーゼルワールドやSIHHといったかつての国際的な時計見本市はなくなったものの、「ウォッチズ&ワンダーズ 2021」のようなメジャーブランドが集うオンラインイベントで、あるいは独自の発表会で、刺激的なニューモデルが多数発表された。3回に分けて、キーワード別に魅力あるモデルを紹介する。最終回となる今回のキーワードは、エシカル(倫理的な)ウオッチ、パーペチュアルカレンダーの2つだ。




時計を選んだのはこの面々

(左から)
時計ライター 高木教雄さん 1962年生まれ。’99年からスイスで新作時計発表会取材に取り組み、本誌のほか時計Beginやクロノスなどの専門誌でも執筆。
ファッション・時計ライター 吉田 巌さん M.E.のファッション&時計の原稿を数多く担当する知恵袋。小ぶりでヴィンテージなクロノグラフ時計をこよなく愛する。
MEN’S EX編集長 平澤香苗 編集長に就任し、機械式時計を見比べる機会が急増。最近ではスケルトンやセラミックなどハイテク系の時計にも興味津々。
MEN’S EX時計担当 田上雅人 普段はGSを愛用。休日は主にドライビングウォッチだったが、最近、ヨットに乗る機会が増えたので次狙うはマリンウォッチ!?

Keyword 9 Think About Environmental Issues 時代はSDGsへ 未来へとつなぐエシカルウオッチ

2015年、国連は2030年の達成を目指す持続可能な開発目標(SDGs)を定義・採択した。多くのラグジュアリーブランドは、これに賛同。時計界でも、取り組みは始まっている。「カルティエは今年、メゾン初の光起電発電クオーツ『ソーラービート』を開発し、『タンク マスト』に搭載。ショパールは、業界に先駆け適切な労働条件を厳格に定めた鉱山から採掘されたエシカルゴールドだけを使用しています」(高木さん)。「シャネルの『J12』で使われるセラミックのような傷付かない素材も、時計の外装を長く良好な状態に保つエシカルな素材だといえますね」(平澤)。エシカルという視点で時計を選ぶ時代だ。

CHANEL(シャネル)

J12 エレクトロ

ブラックを華やがせる12色のネオンカラー

J12は耐傷性に優れたセラミックに加え、普遍的なデザインで長く使えるエシカルウオッチである。そのブラックモデルのインデックスが今年、12色のネオンカラーに塗り分けられた。鮮やかな各色はブラックに溶け込むようになじみ、悪目立ちしない。世界限定1255本。自動巻き。径38mm。高耐性セラミック+SSケース&ブレスレット。6月28日発売予定。92万4000円(シャネル カスタマーケア)

HERMS(エルメス)

エルメスH08

素材でも新境地を開く新コレクション

直線と曲線、サテンとポリッシュなど相反する2つを組み合わせた外装で、力強くもエレガントな男性像を表現。漆黒のケースは、炭素元素1つ分の厚みしかないシート、グラフェンの複合材製で、極めて軽量な上に硬く傷付かず、 エシカルである。自動巻き。径39mm。グラフェン複合材ケース。ラバーストラップ。100万9800円(エルメスジャポン)

(C)Joel Von Allmen

CARTIER(カルティエ)

タンク マスト ソーラービート搭載

光を受けて動くメゾンのアイコン

ローマ数字をくり抜き、発電素子に光を導く仕掛けに。タンクのスタイルを保持し、光発電をかなえた。ストラップは、リンゴの加工品から出る廃棄物から得た植物繊維などを40%以上含むエコレザー製。ソーラービート。ケース33.7×25.5mm。SSケース。非動物性ストラップ。9月発売予定。予価30万3600円(カルティエ カスタマー サービスセンター)

(C)Cartier
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