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泣いてしまった撮影初日

『恋あた』は、主演の重圧に加え、主人公である井上樹木の一途な恋心がつかめず苦心したという。

(写真:佐賀章広)

「お話をいただいた時、ちょうど『恋はつづくよどこまでも』が大ヒットしていたので、『その枠で、私が?』と驚きました。ドッキリかもと疑心暗鬼になるくらい(笑)。

それまでは主人公へ語りかけたりする役回りでしたが、主役は物語の中心となって、周りから影響を受けることが多いので、1から勉強しなきゃと。撮影前はラブコメやお仕事ドラマをたくさん見たりして。3カ月にわたって誰かを追いかける経験がなかったので、人を好きになって一途に思うってどんな気持ちなんだろうと、樹木とは最初、距離を感じましたね。

本番初日はいろんな重圧がどっと押し寄せて、なかなか思った通りの演技ができない自分にめちゃくちゃ落ち込んで、泣いてしまって……。そうしたら、監督から『樹木、これはあなたのドラマだからしゃんとしなさい』とカツを入れられた(笑)。そこから、気持ちの部分で負けないようにしました。

主演である私を1番長く見るカメラマンさんや他のスタッフさんに、面白いと思ってもらえないと、楽しいドラマにならないと思って。共演者の方々がアドリブを入れてくださったりもして、徐々に楽しめるようになりました。

以前は、映画のほうがマイペースに撮れると感じていたけど、今は映画もドラマも好きですね。

ドラマは毎週毎週、撮っては放送するので、気持ちが急きますが、そのぶん反響も早く、それをリアルタイムに返す楽しさがあるなって。周りの評価は気にするほうですね。それが直接自分の芝居への評価だとは思わないけど。実は以前(本誌の)『タレントパワーランキング』特集号を自分で買ったことがあって、『ここか……』と悔しい思いをしました(笑)。けど、作品で1番知れ渡ってほしいのは、私自身よりも、作品名と役名ですね」

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制作側にも回ってみたい