予約受注が日本でも好調な滑り出し

VWの第1号モデルである「ビートル(正式名称:タイプ1)」の後継車として1974年に初代が誕生し、歴代累計販売台数が3500万台以上となるなど、ゴルフは長年ブランドをけん引し続けてきた。今や「コンパクトカーのベンチマーク」と呼ばれるほどの存在感を放つ。日本でも75年の販売開始以来、歴代モデルは人気が高く、輸入車の定番モデルで、累計販売台数は90万台以上という。

オンライン発表会に登壇したフォルクスワーゲン グループ ジャパンのティル・シェア社長は、「新型ゴルフは2020年にドイツと欧州でモデル別最多販売車種に輝いた欧州で最も売れているクルマ。歴代モデルと同様に、現代の国民車として魅力的な内容と現実的な価格を提案している。日本でも先行受注に合わせて、購入支援を行うキャンペーンも実施。多くの予約を得た」と好調な滑り出しを強調した。

フォルクスワーゲン グループ ジャパンのティル・シェア社長(写真提供/フォルクスワーゲン グループ ジャパン)

VWグループ ジャパンは21年5月にコンパクトSUV(多目的スポーツ車)「ティグアン」をマイナーチェンジ。スペシャリティーモデルの「アルテオン」のマイナーチェンジも年内に実施すると公表し、アルテオンにはステーションワゴンタイプの「アルテオン シューティングブレーク」も追加する予定だ。

こうしてモデルが続々投入される中にあっても、「VW=ゴルフ」という図式は今なお健在だ。だからこそ、新型コロナウイルス禍の影響で日本導入が遅くなった新型ゴルフをファンの多い日本でも積極的にアピールし、販売時期を逃さぬようにしているのだろう。

ゴルフの派生モデルであるスポーツタイプの「ゴルフGTI」や「ゴルフR」は、欧州ではすでに発売済み。日本投入も待たれるが、特に注目の派生モデルがステーションワゴンの「ゴルフヴァリアント」だ。従来型はゴルフとホイールベースを共有し、後部を長くしたゴルフといった印象だったが、新型ではホイールベースも変更し、ゴルフの基本であるハッチバックとステーションワゴンのキャラクターを明確に分けるという。

8世代目新型ゴルフが販売拡大の起爆剤と成り得るか

(ライター・写真 大音安弘)

[日経クロストレンド 2021年6月30日の記事を再構成]

「マーケ・デジタル戦略」が分かるデジタルメディア、日経クロストレンド

「日経クロストレンド」では「P&Gマフィア」「AIを使ったリアル店舗の逆襲」「クルマ・鉄道を変えるモビリティ革命『MaaS』」「中国ネット企業の実情」など、次の時代を予見するマーケティング・デジタル戦略の特集記事を毎月たっぷりお届け。マーケ担当者に加えて、経営者・役員やIT担当者など、幅広い層に読んでいただいています。


MONO TRENDY連載記事一覧