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JR四ツ谷駅から北側に出て、繁華街であるしんみち通りを通り抜けた突き当たりにある。店頭に張り出している、布製の大きな青い店頭幕がまばゆい。そういえば、HISのコーポレートカラーは、ブルーだった。店頭の雰囲気は悪くない。

四ツ谷店の店内。明るい雰囲気

平日の午後2時ごろ、すでにピークタイムは過ぎているが、そこそこお客は入っている。四谷は周辺の飯田橋や市ケ谷と比べて再開発による大規模ビルは少ないが、中小企業のオフィスは多い。悪くない場所だ。近くにあれば、ランチやちょい飲みに行ってしまうだろう。

「オリーブ薫るレモン蕎麦」(990円)。奥に見えるのが、「アスパラの天婦羅」(1本480円)と「鱧の梅しそ天婦羅」(580円)

暑くなり始めの時期に「攻めてる」冷やしそば

そばは、店内で実を挽き、ゆでる「ひきたて、打ちたて」を売りにしている。またそば店の定番である天ぷらは、揚げ衣に米粉を配合しており、サクサクの食感を売りにしている。

もう暑くなり始めた時季。ここは冷やしそばで行こう。「初夏のおすすめメニュー」を見ると、「秀そばオリジナル蕎麦(そば)」と銘打った「オリーブ薫るレモン蕎麦」がある。990円。少し高めだが、面白い。

うどん文化圏では冷やしうどんのバリエーションとして、「すだちうどん」があるが、そのうどんをそばに、すだちをレモンにして、レモンの生産地である瀬戸内のイメージがあるオリーブオイルを少し加えるという趣向だ。地味だがなかなか攻めている。ついでに、天ぷらのオススメ「アスパラの天婦羅(てんぷら)」(1本480円)と「鱧(はも)の梅しそ天婦羅」(580円)も頼む。もちろん、ビールは欠かせない。

「鱧の梅しそ天婦羅」(580円)

テーブルに来たお膳は、想像以上だった。メインの「レモン蕎麦」は、6枚のレモンの薄切りがのっている。おそらくレモン半分以上の分量だろう。つゆはあっさりめで、老舗系のそば店のような強さは感じない。万人向けで、かといって町のそば店のような「よくある感」はない。ちゃんとしたそば店という風情がある。

で、オリーブオイルがなかなか良い感じなのだ。オリーブオイルも種類によっては、個性が強いものがあるが、割と控えめなのに少し個性がある。学級委員長ではないけれど、結構成績が良くて、意外とかわいいというタイプか。

「アスパラの天婦羅」(1本480円)

天ぷらも良い感じだ。アスパラは結構長く、15センチほど。それを薄めの衣で揚げてある。こうした大きなアスパラは、根の方が硬く、口の中に繊維質が残ることが少なくないのだが、最後までシャキシャキで食べられる。個人的には、アスパラは根側から食べて、穂先は最後に楽しむことをお薦めしたい。「鱧の梅しそ天婦羅」も季節感を感じられてうれしい。ビールまで入れると3000円近くかかっているのだが、満足度は高い。

もちろん、日常使いもできる。「もりそば」は650円だし、つくね汁とお新香がつく丼ものは890円から。そこは、格安航空券でトップに立ったHIS精神が生きているのだろう。

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近所の昼飲みにも使える「ほどよい」加減
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