夏菜 手放せぬiPad、好きなゲームは「PUBG MOBILE」

女優として映画やドラマに出演する一方、バラエティー番組でも活躍してきた夏菜さん。最近、肌身離さず持っているというのはiPad。輸送機から戦場に降り立ち、最後の1人になるまで銃を持って戦うオンラインサバイバルゲーム(サバゲー)にハマっているという。
今も昔も、活力源はオンラインゲーム
「私はもともとゲーマーで、これまでに出たゲーム機はほとんど買っているくらいなんです。今も持っているのはプレイステーション4とWii U。一番使っているのがiPadです。iPadでいろんなゲームができるんですけど、今、特にハマっているのが、『PUBG MOBILE』という撃ち合いのオンラインゲームです。去年、友だちに勧められて外出自粛期間に始めたら、もう、楽しくて。毎日やらないと1日が始まらないし、終われない(笑)。ずっと家にいて、そのゲームを延々やっていました。

PUBG MOBILEの魅力は、オンラインで友だちと一緒にプレイできること。外出自粛期間は友だちに会えなかったんですけど、ボイスチャット機能を使えばいくらでも話せるので、お酒を飲んだり、他愛もない話をしたりしながらゲームしてました。あと、とにかくバンバン銃を撃ちまくるので、ストレス解消になりますね。PUBG MOBILEのおかげで、外出自粛期間も楽しめました」
夏菜さんは、スカウトされて2006年にデビュー。しかし11年の映画『GANTZ』のヒロインに選ばれるまでチャンスに恵まれず、地元でアパレル店員をしていた時期もある。
「当時はパソコンでオンラインゲームをしていました。ゲームって、けっこう力になるんですよ。『今日は、こんな嫌なことがあった』とオンラインでみんなに話すと、『じゃあ、スッキリしようぜ!』っていう感じで、盛り上げてくれる。ヴァーチャルで出会った人たちと、実際に会ったこともありますよ。岐阜の公務員の方と元海上自衛隊の子と私のリアルな友だちと、みんなで集まってオフ会をしました。今も昔も、オンラインゲームが、私の活力です」


1995年の「悪女」を演じる
6月25日公開の出演映画は、ロバート・A・ハインラインのSF小説を、日本を舞台に映像化した『夏への扉 -キミのいる未来へ-』。夏菜さんは、1995年に冷凍睡眠させられ、30年後に目を覚ます天才科学者・宗一郎(山崎賢人)の婚約者・白石鈴を演じ、かつてない悪女役に挑戦している。
「台本を読んだときは、めちゃくちゃ面白いと思いました。日本の映画で、これだけ複雑なエンターテインメントは観たことがない。衝撃的で、『これはきっと面白くなる。この作品に出られるのは最強にうれしい!』と思いました。そして悪女役ということで、どうやってみんなから嫌われようかとプランを頭に浮かべましたね(笑)。

台本に鈴は『美貌の女性』と書かれていたので、スタイル維持や所作を美しくすることを気をつけました。難しかったのは、2つの顔の切り替えです。最初は宗一郎のことが本当に好きな優しいお姉さんに見せたかったので、ナチュラルに芝居をするよう心掛けて。そこからどんどん怖い女になっていく、濃淡みたいなところを細かく意識してお芝居しました」
時間旅行の冒険譚(たん)とともに見どころなのが、95年の時代感だ。鈴はサラサラの髪にミニスカートという「ワンレン・ボディコン」のいでたちで登場。劇中の人々は携帯電話のアンテナを伸ばして使い、音楽はMD(ミニディスク)プレーヤーで聴いている。
「鈴は安室(奈美恵)ちゃん世代の人なので、『アムラー』を意識した衣装にしてもらい、髪はワンレンにして、当時はやった色のリップを使いました。そのあたりは私自身がどうこうというより、メイクさんとスタイリストさんの力で、95年に寄せていただいたなと思います。ちなみに私は当時、6歳。ほとんど記憶がなくて、『MDってあったな』とか『携帯って、こんなデザインだったっけ?』と思ったりしました。
『夏への扉 -キミのいる未来へ-』は、自分が面白いと思った作品に出られることが、こんなにも楽しいことなんだと再認識させてくれる作品になりました。私はバラエティーの仕事もやっているんですけど、夏菜としてラクにいられるのはバラエティーなんです。女優業は、台本を読み込んだり、役の履歴をノートに書いたりして、だんだんその役になっていかなきゃいけないから大変。でもラクなところにばかりいると自分がダメになるという危機感があるから、これからも女優の仕事を大切にしていきたい。今回は女優として、次のステップに踏み出せるような作品になったんじゃないかなって、自負しています」


「一家に一台」をオススメしたい低温調理器
最近買って良かったというモノは、2017年に発売されてブームの火付け役となった低温調理器「BONIQ(ボニーク)」だという。
「例えば、ステーキを家で焼くと、外側だけ焼けて、中は半生っていうことがよくあると思うんです。でもボニークを使えば、確実においしいステーキが食べられる。ほかにもサラダチキンや茶わん蒸し、温泉卵……いろんな使い方ができるので、本当に重宝してます。『みんな、一家に一台買ったほうがいいと思う!』って言いたくなるくらい、買って良かったです。
もともと、私、キッチン用品が好きなんですよ。浅草のかっぱ橋道具街や、骨董市に行ったりするくらい好き。食器にもこだわっていて、お皿1枚に3万~4万円かけたりもしますね。もちろん、安くて良いモノもあると思うんですよ。でも年齢を重ねるにつれて、本当に使い勝手が良くて、ずっと使い続けられるモノを厳選して買うようになりました。だから安いモノは買わない(笑)。ビビビっときた、本当に好きなモノだけを買ってます。
酒豪として知られる夏菜さん。「この前はワインを一気に12本買って、1週間で飲んじゃいました」と笑う。
「家にはサブスクリプションのビールサーバーもありますし、炭酸水メーカーもあります。最近は最初から、ワインに行きがちですね。そして酔って、1個8000円くらいのワイングラスを割っちゃう。ワイングラスって、高いモノほどよく割れるんですよ(笑)。でももう、そこはお金をかけていいと決めていて。私、ブランドものとかあんまり買わないので、食に命かけてます。おいしいモノを食べるために仕事してるっていう感じかな。
今、欲しいモノですか? モノじゃないけど、海外旅行。新型コロナウイルス禍が収束したら、どこか遠くに行って、スカッとしたいですね。まあ、そういう意味では、沖縄でもいいのか。まずは沖縄に行って、泡盛と琉球ガラスでできたグラスを買いたいです」


夏への扉 -キミのいる未来へ-
1995年の日本。若き天才科学者・高倉宗一郎は、亡き養父の会社で研究に没頭し、養父の娘・璃子と愛猫ピートと幸せな日々を送っていた。しかしある日、信頼していた人々に裏切られ、宗一郎は冷凍睡眠させられてしまう。目を覚ますと、30年後。研究も財産も失い、璃子は謎の死を遂げていた。宗一郎は過去に戻り、璃子を救う決意をする――。
監督・三木孝浩 原作・ロバート・A・ハインライン(著)/福島正実(訳)「夏への扉」(ハヤカワ文庫刊) 脚本・菅野友恵 出演・山崎賢人、清原果耶、夏菜、眞島秀和、浜野謙太、田口トモロヲ、高梨 臨、原田泰造、藤木直人
6月25日(金)より全国ロードショー
※山崎賢人の「崎」は立つ崎(たつさき)が正式表記
(文 泊貴洋、写真 藤本和史)
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