「やっぱり自分でお金を出して、自分で全て決める体制ができたことは良かったなと、ここまでを振り返ってきて思います。単純に言えば、番組の制作費に自分の投じたお金を費やすことでしか、純粋に自分が目指す新しいボーイズグループを誕生させることはできないですから。ほかの人の出資が入れば、その人たちの意見にも耳を傾けなくちゃいけなくなる。そうなると、自分が作りたいと目指しているグループの根本がズレる可能性もあるわけで。

正直、あと2億あったら……とは思います。Huluの配信も当初予定していた話数よりだいぶ増え、その編集費だけを考えてもゾッとしますし、(今、配信中の)合宿編だと、ドキュメント形式なので、カメラマンに四六時中張り付いて撮影してもらい、20余人分の1カ月間の合宿生活費も馬鹿にならない。さらにセットを組んだりしていくと……割と簡単に1億円を超えちゃうんです。

今残っているメンバーのレベルは本当に高いです。これからも視聴者の方にパフォーマンスを見てもらう機会がどんどん出てきます。やればやるほど素晴らしいものができるので、すごく欲が出てきています。もう2億円あれば、パフォーマンスを追加できたかもしれない。ただ、現状できているものが素晴らしいので後悔はないです。今選考しているグループを無事に誕生させて、きちんと軌道に乗せられれば、次回は制作費3億円を掛けて、少し規模が大きな制作体制が取れるかもしれない。まずは今に全力で集中しないと」

SKY-HI(日高光啓)
 1986年12月12日生まれ、千葉県出身。ラッパー、トラックメイカー、プロデューサーなど、幅広く活動する。2005年AAAのメンバーとしてデビュー。同時期からSKY-HIとしてソロ活動を開始。20年にBMSGを設立し、代表取締役CEOに就任。「THE FIRST」のテーマソング『To The First』が配信中。「THE FIRST」について語る「Be myself, for ourselves」は日経エンタテインメント!でも連載中

(ライター 横田直子)

[日経エンタテインメント! 2021年7月号の記事を再構成]

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