「人は唐揚げに熱狂する。」のジューシーな「もも唐揚げ」(右)、「むね唐揚げ」

インパクトある店名のバーチャルレストラン

21年2月に東京都駒込に1号店をオープンし、現在、東京と神奈川に7店舗展開する「人は唐揚げに熱狂する。」はデリバリーとテークアウト販売専門の唐揚げ専門店。インパクトのある店名でも注目を集めている。居酒屋などの実店舗が、空き時間を利用して同店を運営する、といういわゆるバーチャルレストランの一種だ。

同店のフランチャイズ本部であるGLUG(東京・港)はもともと、飲食店が店の空き時間を使って宅配弁当を製造・販売する法人向けFCサービスを全国300店以上で展開していた。コロナ禍で夜の売り上げが落ち込んだ加盟店から、「夜の時間帯にも何かできることはないか」と相談を受け、新たに唐揚げ専門店のブランドを立ち上げた。デリバリーのみにするか、テークアウトも行うかは店側で選択することができる。

「人は唐揚げに熱狂する。」蒲田店は、居酒屋「蒲田 二代目叶え家」のキッチンで調理。デリバリーとテークアウトで対応

同店のFC加盟店に対し、GLUG側は鶏肉などの食材・包材・マニュアルを提供し、出店前や運営中のサポートを行っている。新規事業開発室の畠山大毅さんは「唐揚げがブームになっている。でも味が良く、きちんとブランディングされている店でなければ続かない」と考え、味が店によってぶれることのないよう、鶏肉の加工・味付けまでをセントラルキッチンで行い各店舗に配送している。店側は揚げ粉をつけて自店のフライヤーで揚げるだけだ。

メニューは「もも唐揚げ」(4個800円~/デリバリー時の価格)、「むね唐揚げ」(4個600円~/同)の2種類。「もも唐揚げ」は、本醸造淡口しょうゆと米味噌を合わせた秘伝のタレに漬けてコクとうま味を引き出し、一味トウガラシを隠し味として入れている。一方、「むね唐揚げ」は、ジューシーな食感にするため塩こうじとすりおろしたリンゴに漬け込み、淡路島の藻塩、瀬戸内の塩で味を調える。揚げ粉はいずれも北海道産片栗粉を使用。

このような味へのこだわりで同店は注目を集め、「第12回からあげグランプリ」にて東日本しょうゆだれ部門で金賞、さらにNewWave賞のW受賞し、唐揚げファンの間で話題になっている。

インパクトのある店名は「毎日食べても飽きない、夢中になれるような味を目指したい」という思いから生まれた

「唐揚げ専門店としては新規参入なので、受賞を機に注目されるようになったことはありがたい。ブランドイメージを大切にしながら、出店する飲食店の皆さんが安心して営業できるようこれからもサポートを続けていきます」(畠山さん)。今後は1カ月に20店舗のペースで全国へ出店を拡大していくという。

日本人にとって国民食の一つともいえる唐揚げ。取材を進めてみると、本記事ではとても紹介しきれないほど様々な唐揚げ専門店があり、その味わいも多種多様で筆者も驚いた。この機会に話題店の唐揚げを一つ、つまんでみては?

(フードライター 古滝直実)

メールマガジン登録
大人のレストランガイド