女性スタッフの顔よりも大きい!「横濱炸鶏排」の「台湾唐揚」(1枚540円)がSNSで話題に

台湾夜市の定番B級グルメ

タピオカドリンクや台湾パイナップルなど、台湾グルメはしばしば日本のトレンドに上がるが、今10~20代の若者を中心に話題になっているのが台湾唐揚げ「炸鶏排(ザージーパイ)」だ。台湾では夜市で定番のB級グルメとして人気が高く、平たくて顔が隠れてしまうほど大きいのが特徴だ。

神奈川、東京、千葉など全国に24店舗展開している「横濱炸鶏排」を運営するのは、エスライフデザイン(横浜市)。代表の佐藤明久さんは唐揚げが大好きで、台湾を訪れたときに炸鶏排に出合い、「日本の唐揚げとは全然違う」と感銘を受けた。日本で料理人をしていた佐藤さんの親族が2年間台湾で調理法や味付けを学び、19年4月に満を持して1号店を横浜・中華街にオープンした。

「横濱炸鶏排」横浜中華街本店。コロナ禍以前は何十メートルにもわたる長い行列ができることも

同店の「台湾唐揚」は国産の鶏ムネ肉を薄く平らに切り開き、パサパサとした食感にならないようしょうゆベースの調味液に丸1日漬け込む。タピオカの原料であるキャッサバ粉をメインに、複数の粉をブレンドした揚げ粉を付ける。揚げた後に10種類以上ものスパイスを合わせた秘伝の調味粉をかけて仕上げる。薄くてサクッとした衣で、大きくても食べ飽きないのが特徴で、本場台湾の味を再現。衣が油を吸いすぎないため、冷めても軽い食感だ。

「開店からしばらくは客足が伸びませんでしたが、近くに住んでいる台湾の方が『これは台湾の味だ!』とリピーターになってくれました。そこから口コミで台湾や中国の方に広まっていきました」(佐藤さん)。さらにSNSのインフルエンサーが同店の「台湾唐揚」を紹介したところ、その見た目が話題になり、本店はたちまち行列店に。日本人客の割合も増え、多い日では1日600枚も販売。開店3カ月後には、売り上げがオープン当初の20倍になったという。

「横濱炸鶏排」本店にあるセントラルキッチンで鶏肉の下処理。余分な脂身もすべて手作業で取り除く

メディアにも頻繁に取り上げられるようになり、フランチャイズ出店の相談も増加。急激に店舗数が増え、商品クオリティーを保つために、本店の奥を改装してセントラルキッチンを設けた。現在は4人のスタッフが、一日で300~400キロ分の鶏肉を成形し、揚げ粉の調合を行い全国の店舗に配送している。

「台湾では、炸鶏排は一過性のブームではなく一つの食文化として現地の人に根付いています。私たちがちゃんとしたものを作り続ければ、日本でも長く支持されるものになるはず。新しい店舗ができるたびにきちんと研修を行い、フランチャイズ加盟店でも本店のクオリティーをキープできるような体制を整えています」(佐藤さん)

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