ネット通販に潜むわな だまされないための心得
Win10&スマホ 鉄壁セキュリティー:ショッピング編
家に居ながら世界中の商品を手軽に買えるネット通販は便利だが、半面、落とし穴も多い。本物そっくりの偽物をつかまされたり、写真と違う商品が届くこともしばしば(図1)。決済に使ったクレジットカード情報が流出し、第三者に使われる危険もある(図2)。主な流出原因は通販事業者側の落ち度(情報漏洩)と、通販サイトをかたった詐欺メールに引っかかるなど自らのミスだ。
写真や説明文などで見極める
痛い目に遭いたくなかったら、まず怪しい通販サイトで購入しないのが大原則。海外でなく国内のサイトでも、製品の写真や価格、紹介文などをよく見て判断したい(図3)。例えば、製品の写真がない、または明らかに加工した写真を使っているようなら、「商品そのものが存在しない」あるいは「現物が手元にない」というケースが考えられる。
紹介文の日本語も見極めのポイントだ。機械(翻訳アプリ)で訳しているような文面だった場合、もしトラブルがあっても日本語での対応が難しい可能性が高いので絶対に避けるべきだ。価格も要チェック。価格調査サイトで当該商品の価格相場を確認し、極端に安かった場合は避けること(図4)。
偽物や違う商品が届いた場合は、購入店舗に問い合わせて交換か返品を要求する。それでもらちが明かなければ、各都道府県のサイバー犯罪相談窓口や消費者センターに相談する(図5)。ただし、海外サイトへの対応は難しい。
アマゾン「マーケットプレイス」も注意
アマゾンでも、アマゾン以外が販売している「マーケットプレイス」では、詐欺や詐欺まがいのトラブルに注意したい。見分けるポイントは出荷元だ。出荷元がアマゾンなら安心して購入してよい(図6)。アマゾン以外の場合は、店舗の住所や評価などを見て判断する(図7)。なお、アマゾンには「マーケットプレイス保証」という制度があり、きちんと商品が届かなかった場合はアマゾンに返金を申請できる(図8)。
補償を受けたいなら早期発見 プリペイドカードも対抗策
カードの不正利用を防ぐには、こまめに利用履歴を確認する(図9)。不正利用(申請から60日前までのもの)が認められれば、カード会社が補償する仕組みがあるためだ(図10)。
このほか、ネット通販専用にプリペイド式のクレジットカードを用意したり、海外通販に対しても補償がある送金システム「ペイパル」を利用する手もある(図11、図12)。
(ライター 田代祥吾)
[日経PC21 2021年6月号掲載記事を再構成]
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