冷房が使えない 4割がはまる「エアコン渋滞」の理由大河原克行のデータで見るファクト

2週間以上にわたってエアコンが使えない人が4割にも上っている(写真はイメージ=PIXTA)

新型コロナウイルス禍で長くなる「おうち時間」を快適に過ごすには、エアコンが欠かせない。特にこれからの暑くなるシーズン、在宅勤務の効率は快適な環境を作れるかどうかが鍵となる。今年の夏も厳しい暑さが見込まれており、熱中症の予防、防止の観点からもエアコンの役割は重要だ。

そんななか、パナソニックが驚くような調査結果を明らかにした。昨年夏に、エアコンを購入および修理した人のうち4割が、2週間以上にわたって作業待ちでエアコンが使えなかった。いわば「エアコン渋滞」が多発していたのだ。

調査は昨年7~8月に、エアコンを新規に購入したり、修理をしたりした20~60代の男女551人を対象に実施したもの。これによると、特に昨年7~8月にエアコンを購入した人に限れば、使用できるようになるまで2週間以上かかった人は39.1%に達した。その一方で、同じ期間にエアコンの修理を依頼してから使えるようになるまで2週間以上かかった人は39.9%を占め、修理したが直らなかった人も4.0%いた。いずれも約4割の人が、猛暑のなかでエアコンを使えない状況が半月以上も続いていたのだ。

(出所:パナソニック)
(出所:パナソニック)

2週間以上にわたる「エアコン渋滞」にはまった理由として最も多かったのが、「繁忙期で販売店や業者の予約が取れなかったため」というものだ。エアコン購入者の26.8%、エアコン修理者の27.9%が、真夏の工事繁忙期に重なって、待機せざるを得なくなり、すぐにエアコンが使用できなかった。

同じくエアコン大手のダイキンは、エアコンに関する問い合わせや修理依頼は毎年7月から集中する。6~8月の3カ月間で、年間で受け付ける修理の約半数を占めるとしている。三菱電機も7月の相談件数は4月の約3倍に増加するという。

メーカー各社や販売店でも、修理や設置工事に携わる人員を増やすといった対応を図っているが、ピーク時には1週間以上の待機期間が発生してしまう。特に昨年は新型コロナウイルス対策をしながらの作業が求められ、作業に時間がかかることが状況を悪化させた。

その間、エアコン渋滞にはまった人々は、「他の部屋のエアコンをフル回転させてサーキュレーターで冷風を送った」「修理の日まで水風呂に入った」といった工夫で暑さをしのいだという。なかには「エアコンが壊れた自室で寝られず別の部屋での就寝を迫られた」「ホテルを借りた」「暑くて、体がおかしくなった」(いずれもパナソニックの調査)などの声も上がった。

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「エアコン渋滞」にはまらないために
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