M-1王者マヂカルラブリー 酷評から復活への道のりマヂカルラブリー インタビュー(上)

日経エンタテインメント!

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2020年末の漫才日本一決定戦『M‐1グランプリ』でチャンピオンになったマヂカルラブリー。優勝後は、朝の情報番組から年末年始の特番まで、様々な番組から引っ張りだこになり、お茶の間にも浸透してきた。1月1日に実施した無観客配信ライブ「マヂカルラブリーno寄席」のチケットが口コミで1万7000枚売れ、吉本興業の配信ライブ売り上げ歴代1位になるなど、話題・人気共に急上昇中だ。

野田クリスタル(左)1986年11月28日生まれ、神奈川県出身。村上(右)1984年10月15日生まれ、愛知県出身。大宮ラクーンよしもと劇場を中心に、「大宮セブン」の一員としても活躍中。冠番組『マヂカルクリエイターズ』(月曜24時5分/テレビ東京)がスタート。(写真:中村嘉昭)

そんな彼らも、さかのぼること3年前の『M‐1』では、初のファイナリスト入りを果たすも最下位に沈み、苦しんでいた時期があった。お笑い界を代表する“リベンジ芸人”として、再スタートからの道のりを振り返ってもらった。

野田クリスタル 17年の『M‐1』では、ネタの直後に「芸人として終わったな」と思いました。『M‐1』で負けた人が戻る控え室って真っ白で、『ドラゴンボール』の「精神と時の部屋」みたいなんですよ。

村上 そんなことない。そう見えてたんだ(笑)。

野田 色がなくなっちゃって。

村上 普通にテーブルとか置いてあったよ。

野田 奥行きが分からないくらい真っ白。本当にうなだれましたね。

村上 確かに、「自分たちは面白くないんじゃないか?」って考えさせられたというか。それまでやってきたことすべてを疑いそうになりました。

野田 あそこで完全に道が途絶えたと思いましたから。『M‐1』って、本来なら決勝に残っただけでめでたいことなのに、まさか「自分たちの漫才を終わらせるための決勝になるなんて……」と。

村上 検索したら、「日本で1番面白くない漫才師」って書かれてて、あれはホントに悲しかった。

野田 中には褒めてくれている人もいたんですけど、その人たちも一緒に叩かれてたんで(笑)。

「ごめん」と言われ泣く寸前

17年は、審査員の上沼恵美子がマヂカルラブリーに83点をつけ、「一生懸命頑張ってるのは分かるけど、好みじゃない。よう決勝に残ったなと思って」と酷評。以降、野田は大きな賞レースで勝ち上がるたびに、「えみちゃん、待っててねー!」「えみちゃん、ありがとー!」など、上沼を意識した発言を連発してきた。20年末の『M‐1』でファイナリストに返り咲き、センターマイクの前に立った野田は、「どうしても笑わせたい人がいる男です」と自己紹介してからネタを展開。注目の結果は、上沼が94点と高得点をつけ、「バカバカしさが突き抜けるっていうのはもう芸術や。3年前のことはごめん。申し訳ない」と謝罪しながら笑顔を見せることになった。

野田 怒られたことを僕がいろんなところで言いすぎたんでしょうね。あそこで謝られたときは、ちょっと焦りました。「ごめんな」って言われたときに泣きそうになっちゃって。「違うんです、違うんです、こっちは感謝しかないです」と言いたかった。

村上 厳しかった人に優しくされると好きになっちゃうよね。あれはずるい(笑)。

野田 最終決戦で僕らに入れてくれなかったときはズッコケそうになりましたけど(笑)。また『M‐1』で厳しい審査員とバトルするような、新たなチャレンジャーが生まれればいいですよね。

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