また、ベンチャーでは1人が幅広い業務を兼務するケースが多いため、経験・スキルの幅を広げやすいと言えます。経営者の近くで働くことで、経営の知識・センスを身に付けることも可能。ベンチャーの環境だからこそ磨けるスキルを生かせば、次の転職先の選択肢を広げることができます。

大手の「役職定年」「定年」に縛られず、長く働き続けやすいため、大手にとどまるよりも「生涯年収」を増やせるかもしれません。なお、ベンチャーに転職して年収が下がってしまった場合、副業でカバーする方法もあります。ベンチャーには副業者も多く、横のつながりがあるため、副業先も探しやすいと言えるでしょう。本業と並行して「パラレルキャリア」を築き、年収アップにつなげるのもいいでしょう。

ベンチャーのチャレンジ精神が刺激に

「年収を理由に、ベンチャーを選択肢から外すのはもったいない」。私たちはそう考えています。なぜなら、ベンチャーとの出合いによって、目が輝き始める人を数多く見てきたからです。「次も大手がいい」と希望していた方が、試しにベンチャーの面接を受けたところ、経営者やメンバーに魅了され、「彼らと一緒にビジョンを実現したい」と入社を決めるケースも少なくありません。

ベンチャーには志や理想を持ってチャレンジしている人、本当にやりたいことを追求している人が大勢集まっています。その生き生きとした姿に触れることは大きな刺激になります。結果的に転職せず、これまでの企業で働き続ける道を選んだとしても、チャレンジする人たちとの出会いの経験がプラスの刺激となり、ポジティブな気持ちで仕事に向き合えるのではないでしょうか。

藤坂拓
リクルート HRエージェントDivision コンサルタント。新卒で大手住宅メーカーに入社。個人向けに注文住宅の営業に従事した後、2013年リクルートキャリア入社。以降5年間はIT(情報技術)業界専門のリクルーティングアドバイザーとして、ベンチャーから大手まで幅広く担当。18年からIT領域のコンサルタント、20年からはベンチャー専門のコンサルタントとして経営幹部やマネジメントクラスの採用を担当。
 
小野瀬祐里
リクルート HRエージェントDivision コンサルタント。新卒で大手生命保険会社に入社。法人向け営業に従事した後、リクルートキャリアに入社。約7年間リクルーティングアドバイザーとして、自動車、半導体、エネルギー、プラント、化学など製造業を中心にベンチャー、中小・零細企業、大手まで200社以上の中途採用支援に従事。現在はスタートアップ専門のコンサルタントとして、マネジャークラスや経営幹部クラスの採用を担当。
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