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コロナ禍を機に今後のキャリアを見つめ直す人も多い(画像はイメージ=PIXTA)

コロナ禍を機に今後のキャリアを見つめ直す人も多い(画像はイメージ=PIXTA)

「スピード感がある環境でチャレンジしてみたい」「経営に近い立場で働きたい」「会社の看板を外し、自分の力で勝負してみたい」――。そんな思いを抱き、大手企業からベンチャー企業への転職を考える人は少なくありません。ところが、「年収ダウン」がネックとなり、転職を断念するケースが多々見られます。今回はリクルートで主にベンチャーへの転職支援を手がけるHRエージェントDivision コンサルタントの藤坂拓氏と小野瀬祐里氏が具体事例を取り上げながら、転職の意義などを紹介します。

今回の転職事例は大手に勤務する40代男性のAさんとBさんです。2人とも家庭を持ち、子どもはまだ幼く、年収を下げるのは厳しい状況。それでもベンチャーへの転職を決意しました。彼らはどのような目的でベンチャーを選び、年収はどう変化し、今後のキャリアをどのように描いたのでしょうか。

経営の知見を磨きたい

<Aさん(40代前半/男性)のケース>
前職     :大手消費財メーカー/マーケティング
現職(転職先):約30人規模のスタートアップ企業/マーケティングマネジャー
年収変化   :970万円→940万円
世帯     :夫婦と子供2人

「新型コロナウイルス禍を機に今後のキャリアを見つめ直した」というAさん。「経営に近い仕事をしたい」「(無から有を生み出す)0→1の経験を積みたい」と転職活動を開始しました。そこで出会ったのが、設立数年のスタートアップ企業。BtoCのデジタルマーケティング経験を持つマネジャークラスを求めていました。

Aさんの目的に合致するポジションでしたが、年収提示は前職より50万円ダウンとなる金額でした。大手メーカーにとどまれば、この先さらに年収200万円アップが見込めます。2人の子どもを育てる身だけに悩んだAさんですが、最終的には転職を決意しました。転職するメリットと今後のビジョンを次のように描いたのです。

●消費財のマーケティング経験しかなかったが、ハードウエア製品分野へ幅を広げられる
●まだ消費者への浸透の余地がある商材を扱うため、マーケット開拓の面白さがある。「0→1」のプロセスを経験できる
●大きな裁量権を持ち、企画から実行まで自分の手で行える。それによって新たなキャリアが身に付き、次に転職する場合の選択肢が広がる
●デジタルマーケティングのプロがまだ社内にいないため、成果を挙げて貢献しやすい。昇格すれば、1~2年で前職の年収水準に戻る可能性がある

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