三浦まり ジェンダー格差埋める「わきまえない」改革

日経xwoman

2021/4/16
ジェンダー・ギャップを埋めるための意識改革とは(イラストはイメージ=PIXTA)
ジェンダー・ギャップを埋めるための意識改革とは(イラストはイメージ=PIXTA)
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世界経済フォーラム(WEF)による世界各国の男女平等の度合いをランキングした「ジェンダー・ギャップ指数2021」が3月31日に発表され、日本は156カ国中120位だった。前回の121位(153カ国中)から1ランク上昇したものの、主要7カ国(G7)では最下位。この結果をどのように受け止め、生かしていくべきか。ジェンダーと政治を専門とする上智大学教授・三浦まりさんに聞いた。

ジェンダー・ギャップ指数の4つの指標、経済・政治・教育・医療のうち、経済・教育・医療は、努力結果が数字に反映されるまでに時間がかかります。一方で政治は、選挙で女性議員が増えたり、政治的リーダーシップで女性閣僚や議員数が増えたりするため、短期的に評価ポイントを上げることが可能です。

2020年は衆議院総選挙がなく、女性閣僚は1人から2人に増えただけでした(※前回は2019年1月時点で1人、今回は2021年1月時点で2人)。今回、大きく順位を上げた米国(前年53位 → 30位)は、2020年に大統領選挙と議会選挙があり、女性閣僚比率が約50%になりました。日本は今秋までに衆院選が予定されていますので、そこでどこまで女性議員が増えるのかがポイントです。現状だと劇的には増えないことが予想されるので、有権者からの働きかけが不可欠。また、新内閣が女性閣僚を5人以上任命するというような、強いメッセージを出していくことが必要でしょう。

経団連は3割以上、JOCは4割 女性役員比率の目標を明言

政治の変化は遅いですが、社会の意識は急速に変化しています。例えば経団連は3月、会員企業に対して、「2030年までに役員の女性比率を3割以上」にするよう呼びかけると宣言しました。また、東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗前会長の女性蔑視(べっし)発言に対して国民が声を上げたことで、日本オリンピック委員会(JOC)では、6月の役員改選で「女性理事の割合40%」の目標を達成するとの方針を確認しました。

今の日本は、いわばパラダイムシフトの最中です。当然のことと考えられていた認識がアップデートされていく過程にあります。これから5年ほどは意識の温度差が表面化するため、特に混沌とした状態が続くでしょう。この5年間に何をしておくかが、その先の未来を大きく左右します。

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身近なジェンダー・ギャップに疑問の声を 社会は変え