個性爆発のおしゃれ テリー伊藤氏「全部VANに学んだ」石津祥介×テリー伊藤 おしゃれ対談(上)

「テレビに出るときも服はぜんぶ自前です」と話すテリー伊藤さん(左)。「テレビで彼の服が気になって仕方ない」と石津祥介さん(東京・港の石津事務所)
「テレビに出るときも服はぜんぶ自前です」と話すテリー伊藤さん(左)。「テレビで彼の服が気になって仕方ない」と石津祥介さん(東京・港の石津事務所)

服飾評論家の石津祥介さんにとって、テレビ出演者の中でもとりわけその着こなしが気になる人。それが演出家のテリー伊藤さんだ。大のファッション通で知られ、古着を粋にアレンジし、個性的な装いで周囲の目を楽しませる。ファッションをコミュニケーションツールとして生かし、遊び尽くす。そんなテリー流スタイルの根底にあるのがトラッド。「僕はVAN(ヴァンヂャケット)からすべてを学んだ」。その揺るがぬ基本があるからこそ、今の「応用編」がキマるのだ。ファッションを存分に楽しんできた2人が、笑いを交えつつアイビーを、そして、昔と今のおしゃれを語り合った。(この記事の〈下〉は「ファッションの進化 『欲望と飢えから』テリー伊藤氏」




――今日着ているテリーさんのジャケット、形も色味もデザインも格好いいですね。古着ですか?

テリー伊藤「これ、旗なんです」

――旗?

テリー「古着店で見つけた、米国の高校のアイスホッケー部の旗。1970年代くらいかな。それこそ、古着店ではたまに、プリンストン大学などアイビーリーグの旗なんかが出ることもあるんですよ。これも見た瞬間、面白いな~、ジャケットにしたいなって手に入れて、イメージ通りにスタイリストに作ってもらいました。かわいいでしょう。ふふふ」

古着屋で見つけたという米高校アイスホッケー部の旗
ビンテージの旗がジャケットに変身。足りない生地を補って、文字や絵柄の配置にこだわった

「テリーさんはトラッドを卒業しきった人」

――アメリカの学生のスポーツスタイル。まさにアイビールックなんですね。

石津祥介「そうそうそう。こういう洒落(しゃれ)たことができるのがテリーさんなのよ。この生地はメルトンみたいだね」

テリー「ボタンは60年代くらいのビンテージを探して。生地が足りなかったので、似たような生地でつなげて、柄の配置を考えて。こういう旗のリメーク、実はもう4着くらい作っているの。これもいわばアイビーなんだけど、誰も着ないアイビーにして」

――きょうのジャケットに合わせているのは。

テリー「下はザ・ノース・フェイスのスエットでスニーカーは80年代のケッズ」

石津「このビンテージ感もテリーさんならでは」

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基本をアレンジ、「遊び」楽しむ
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