2021/3/3

そこで、スポーツフィールドの協力を得て、関西大学4年大野菜々子さんにインタビューを行いました。大野さんは小さい頃からテニスに打ち込み、大学では全日本学生テニス選手権でダブルス3位という輝かしい実績を出しました。体育会学生として競技生活を謳歌した一人です。今回は、インタビューの前に、自身の行動の癖や強み弱みを把握できる「ビノベーションレポート」(ブライトン・コンサルティングが提供する診断テスト)という診断テストを事前に受検してもらい、その結果と照らし合わせてみていくことにします。

関大の大野さん(写真上段真ん中)へのインタビューはオンラインで実施。スポーツフィールド・事業企画室の矢ヶ崎瞬さん(下段左)、一宮広人さん(下段右)から、体育会学生の就活事情についても聞いた。

行動特性のデータから見えた計画性

――インカレ3位、素晴らしいですね。大学4年間、どんな学びがありましたか。

「私はスポーツ推薦枠で大学進学が決まりました。合格は手にしたものの、学力的についていけるのかなという不安を持っていました。その不安が常にあったから、一生懸命勉強してきました。教職課程も受講して、ひとつひとつ頑張ってきました。体育会学生として、練習と学びと就活をそれぞれに頑張れたのは、4歳年下の妹の影響もあります。妹は、朝4時に起きて、勉強も練習も手を抜かず、頑張っていました。妹の少しずつ成長しているところを目の当たりにし、しんどくてもしっかりと時間を確保して継続することが大切なことだと気付かされました」

――部活では何を得られましたか。

「大会で結果を残せたことは、大きな自信になりました。良い思い出です。それと尊敬する指導者の方に出会えたことも貴重な財産です。1年生や2年生の時には、何度も、怒られました。礼儀の大切さや、チームメートへの気配り。今、考えると本当に基本的なことなのですが、私のダメな部分をしっかり指摘してくださり、私はそこから逃げずに向き合うことで、部活を通して大きく成長できたと思います。何より、何事も自分で考えるようになりました」

――就活は大変でしたか。

「最後まで現役を続けていたので、競技と就活と学業のバランスをとることが大変でした。3年の夏にインターンにエントリーしたのですが、選考に落ちてしまいました。その経験があって本選考では練習時間を調整して、計画的に進めていくように心がけ、第1志望のワコールから内定をいただきました」

■行動診断の結果は?
ここで大野さんの行動特性もみてみましょう。下記の行動診断は、数値が大きいほどその行動特性が(無意識でも)出やすい行動であることを表しています。
大野さんの行動特性の中で最も数値が大きいのは、「物事に進んで取り組もうとする資質」(主体的行動)です。また、「目的を設定し確実に実行しようとする資質」(実行)や、「細部まで手を抜かず、一生懸命に励もうとする資質」(勤勉的行動)も高いです。
大野さんの「ビノベーションレポート」診断結果

目的を設定して、自ら主体的に取り組み、準備をしていく資質が、大野さんの就活の成功の原動力になっていると言っても過言ではありません。
就活で大切なことは、計画的に準備を進め、必要な情報を仕入れ、対策=練習を重ねていくことです。日ごろからパフォーマンス向上に取り組む際の計画性は、就活においても有効に働くと言えるでしょう。
さらに詳しく見ていきましょう。大野さんの行動特性として顕著にみてとれるのが、「失敗を恐れずに、新しいことに挑戦する(進取)」と「考えるよりやってみる 大胆な行動をとる(少考)」です。
「新しいことに挑戦する」といった行動パターンが見える

「ビノベーションレポート」開発者の前川明海さんによると、大野さんの行動特性上の強みは、先ほど述べた計画性や行動力にくわえて「新しいことに挑戦する」ことと「落ち着きがあって冷静な判断ができる」を兼ね備えている点であるという。つまり、失敗を恐れず挑戦する一方で、自身の行動を冷静にみつめることができるという強みをもっているということが言えるでしょう。それはモチベーション特性においても確認できます。大野さんは、新たな事柄への挑戦や行動することにモチベーションを感じる一方で、マニュアル通りに進めることは苦手に感じる特性があります。
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