おうちワークで起こりがちな 不調を解消するカンタン体操
人目を気にせず、ストレッチできるのが在宅勤務のいいところ。ちょっと疲れたな、と感じたらこまめに解消を。
「どんなに正しい姿勢でも、座りっぱなしになれば体に悪影響がある。欧米の研究では、座りっぱなしは喫煙より害がある、ガンの罹患(りかん)率が上がるなど、リスクに警鐘を鳴らしている。30分~1時間に1回は立つようにしてほしい」(仲野さん)
立ったら、ついでにストレッチしよう。仲野さんのお薦めは上の3つ。どれも簡単にできるものばかり。トイレに行ったらこれ、飲み物を取りに行ったらこれというふうに行動とひもづけすると習慣化しやすいだろう。
【手首のストレッチ】タイピングやマウス操作で疲れた手首や前腕を伸ばす
机に、腕の内側を前にして手のひらをつき、ひじを伸ばして10~15秒キープ。手首と腕が伸びるのを感じて。

【肩甲骨のストレッチ】猫背になって開いたままになりがちな肩甲骨を寄せる
両腕を斜め下に伸ばし、手のひらを親指側から裏返して肩甲骨を寄せる。そのまま、息を細く長く吐く。

【目のストレッチ】目やこめかみの緊張をほぐして血行を促し、疲れ目を解消する
【1】顔の近くで人さし指を見て、そのまま遠くに離す。10回繰り返す。窓辺などでやるとより遠くを見られて効果的。
【2】こめかみは人さし指から薬指までで押し、目頭は親指と人さし指で挟む。いずれも2~3秒ずつキープして離す。
【3】眼球を右回り、左回り、各10回ずつ回す。特に、日常生活であまりしない上側は意識してしっかり回す。
【4】目をつぶってまぶたに人さし指から薬指までを当て、2~3秒軽く押して離す。爪を立てたり、強く押しすぎない。


(取材・文 茅島奈緒美、写真 稲垣純也、ヘア&メイク 依田陽子、スタイリング 中野あずさ=biswa.、モデル 鈴木サチ)
[日経ヘルス 2020年12月号の記事を再構成]