
「ありますよ。日本では売っていませんが、米国とヨーロッパ諸国では売っています。ロンドンで売っていたのを買ってきたこともあります」
いったいどんな味なのか?
「味つけは一切なく、くたくたに煮ただけなので、そのまま食べてもおいしくありません」
おいしくないものを売っているとはどういうことかと思ったら、「ロンドンではそれをミキサーですり潰し、グリーンカレーに使うそうです。料理素材の缶詰ということですね。ほかにも、パイやキッシュの具に使ったりすると思います」とのこと。
ホウレンソウのペーストを加えた緑色のカレーはインドのベジタリアンメニューの定番である。インドは英国の植民地であったことから、ロンドンにはインドからの移民やその子孫が多く住んでおり、インド料理店も多い。こうしたことからホウレンソウのカレーはロンドンでも一般的な存在なのだろう。
さて、ホウレンソウといえば冷凍食品としてもおなじみである。スーパーやコンビニで買うだけでなく、家庭で冷凍を「作りおき」している人も多いだろう。
生のホウレンソウを買って家庭で冷凍する場合、一般的なやり方はこうだ。
(1)ホウレンソウの根元に流水を当てながら泥を落とす。
(2)鍋にお湯をわかし、塩を少々入れ、茎だけを先に湯につけてから葉の部分も鍋に入れる。
(3)1分程度で冷水、または氷水に取ってさらす。
(4)熱がとれたらザルなどにあけ、根元をそろえて、軽く水気を絞る。
(5)食べやすい大きさにカットし、ふたたび水気を絞る。
(6)1回分の量に分けて、ラップをして、さらにフリーザーバッグに入れて冷凍庫へ。