ジープ初PHEV「レネゲード4xe」 力強く悪路でエコ走行

2021/2/21
ジープブランド初のPHEV「レネゲード4xe」。独自の高い悪路走破基準を満たした「トレイルホーク」を試乗した(写真:向後一宏、以下同)
ジープブランド初のPHEV「レネゲード4xe」。独自の高い悪路走破基準を満たした「トレイルホーク」を試乗した(写真:向後一宏、以下同)
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道なき道を突き進むクロスカントリーの祖……こうしたイメージの根強いジープにも、いよいよ電動化の波が押し寄せてきた。ブランド初のプラグインハイブリッド車(PHEV)「レネゲード4xe」の仕上がりを試す。

全モデルにPHEVをラインアップ

ジープにプラグインハイブリッド……という組み合わせは、好事家の皆さんには、ちょっと違和感があるかもしれない。ただ、欧州ではすでにスタートしているブランド別平均CO2排出規制において、燃費に不利なSUVを専業にするジープがとくに苦しい立場にあることは想像にかたくない。いくつかの報道によると、2022年中には、あの「ラングラー」も含めて、すべてのジープにPHEVが用意される計画なのだという。

そんなジープのPHEV第1号がレネゲードとなったのは、イタリアが主力生産拠点(ほかにブラジルや中国でも生産中)となるこのクルマが、欧州におけるジープ最大の稼ぎ頭だからだ。ちなみに、同じパワートレインを搭載する「コンパス4xe」も、欧州では2020年末に発売となっている。

日本ではご承知のように、欧州ほどヒステリックにCO2排出低減圧力が高まってはいない。それでも、欧州に続くレネゲード4xeの市場として日本が選ばれたのは、イタリア生産のレネゲードの供給先のなかで、PHEVのような高付加価値商品を柔軟に受け入れる素地がある市場……と判断されたからだろう。なるほど、日本には欧州ブランドのPHEVが続々と上陸している。それに、フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)系ブランドで、いま日本でもっとも売れているのはジープであり、そのジープのなかでレネゲードはラングラーに次いで2番目に売れているのだ。

日本に導入されるレネゲードの4xeでも、比較的オンロード&豪華志向の「リミテッド」とジープ独自の高い悪路走破基準を満たした「トレイルホーク」という、おなじみの2グレードが用意される。ただ、FFと4WDがある純エンジン車とは異なり、4xeはその名のとおり四輪駆動のみで、基本的なパワートレイン構成も両グレードで共通。核となるエンジンの出力チューンだけが差別化される。

グレードは快適性重視の「リミテッド」と悪路走破性重視の「トレイルホーク」(今回の試乗車)の全2種類。トレイルホークのほうが最低地上高が40mm大きい(210mm)

EV走行はモーターで後輪駆動

今回試乗したレネゲード4xeはトレイルホークだった。1.3リッターエンジンの出力は179PSで、リミテッドの131PSより高出力化されているが、車重がリミテッドより70kg重いので、体感的な動力性能は大差ない。トレイルホークではマッド&スノータイヤや210mmという地上高(リミテッドは170mm)、車体下面のスキッドガードなどの悪路向けスペックが充実しているかわりに、シートヒーターやレザーシート、アダプティブクルーズコントロール(ACC)といったリミテッドにある安楽装備が省かれる。

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