「青山サンバ隊」が起業の原点 ZHDの川辺社長川辺健太郎・Zホールディングス社長(下)

川辺健太郎・Zホールディングス社長
川辺健太郎・Zホールディングス社長

ヤフーを傘下に持つZホールディングス(ZHD)社長の川辺健太郎さん(46)は青山学院大学(東京・渋谷)の出身だ。2021年にはLINEと経営統合し、世界に冠たるネット企業づくりを目指す。川辺さんは小中高大学と青学一筋。都会のオシャレな名門校でキャリアの基礎を磨いた。

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青学の高等部3年生の時にプロデュースした「青山サンバ隊」が今の仕事の原点になった。

毎年夏に東京の麻布十番で開かれる納涼祭りによく顔を出しました。当時はサンバパレードが行われ、関東の大学生を中心に構成された「ウニアン」というチームが出場していました。サンバを演奏したり、踊ったりし、観客を巻き込んでいる様子に感動し、その隊列に参加しました。これを高等部の秋の文化祭でもやれないかと思いました。

文化祭のイベントはクラス単位などの枠組みで学校側に許可を取ります。しかし、3学年を貫く有志でやろうと考えました。初等部時代から先輩や後輩に多くの仲間がいます。現在、欧米で人気の3人組バンド「マウス・オン・ザ・キーズ」のリーダー、川崎昭さん(ドラムと作曲担当)も1つ先輩ですが、中核メンバーになってもらいました。自分らで楽器も用意し、代々木公園などで練習をしました。

サンバ隊の噂が広がり、100人弱の有志が集まりました。文化祭初日に校内で大行進をやりました。しかし、無許可だったので、学校側の逆鱗(げきりん)に触れ、行進の途中で止められました。仲間たちに悪いことをしたと落ち込みました。

しかし、仲間たちは「じゃ、学外でやろう」と再び集まり、後夜祭の後に代々木公園内でサンバ行進をしました。打ち上げで後輩の女生徒2人が寄ってきて「いい思い出になった」と言ってくれました。失敗も経験しましたが、みんなを巻き込み、新しい価値をつくり上げるプロデューサーはなんて楽しい仕事なのかと感激しました。実はこの青山サンバ隊の仲間が、大学時代に設立した学生ベンチャー「電脳隊」の中核メンバーになります。