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手前が立ち飲み、続いて椅子のあるカウンター、奥が小さなテーブル席

店だけでなく、店の経営でも「ひと味」違っている。

「スタンドバイミー」を経営するのは、ミナデインという新興企業。社長は大久保伸隆氏という30代の経営者だ。

この大久保氏、宮崎地鶏を名物にした「塚田農場」のヒットで上場を果たしたエー・ピーホールディングス出身。アルバイトでキャリアを始めながら頭角を現し、最後は30歳そこそこで営業のトップである副社長を勤めた人物。創業者である米山久氏から、「俺の次は大久保」と言われた「社長候補」だった。

ただ、独立志向を持っていた大久保氏は、2018年にエー・ピーを辞め、ミナデインを夫婦2人で立ち上げる。そこで最初に作った店が、烏森神社の目の前で、神社が地権者の、昼は喫茶店、夜は居酒屋という「烏森百薬」だった。これには、業界人全員が驚いた。「あんな立地が取れるのか!」と。大久保氏は、それほど大変なこととは思っていなく、エー・ピー時代から新橋の不動産会社とは付き合いがあり、その縁でたまたま空いていた物件を契約することができたという。

「スタンドバイミー」がある路地。左奥に烏森神社がある

その後、大久保氏は新橋を主戦場と決め、店を増やす。すぐ近くに2号店の「らんたん」をオープンし、その後に開店したのが「スタンドバイミー」だ。ただ、それぞれ小さな店ではある。「烏森百薬」や「らんたん」が一杯の場合、それぞれでお客を融通している。

新橋といえば「魚金」が有名だが、「スタンドバイミー」を含めた、上質な「ネオ立ち飲み」が今後広がる可能性は高いと思っている。特に既存の酒場が古くなっている新橋では、スタイリッシュで、料理がおいしく、コスパが良い店は目立つ。特に女子には魅力的に映るだろう。お手軽酒場を飲み歩く「センベロ女子」は、ひとつのトレンドとなっているが、もう少しカッコ良さに敏感な、意識高い系の女子に受けている気がする。

隣にある姉妹店の「らんたん」。こちらは、大衆酒場的な和の料理が主体。ただ内装は酒場っぽくない作り

「オヤジ」の街と呼ばれる新橋だが、街は日々進化を続けている。なじみの店に行くのも良いが、たまには誰かを連れてこんな店で「軽く一杯」も悪くない。「先輩、こんな店、よく知っていますね」と言われること請け合いだ。

*価格は税別

(フードリンクニュース編集長 遠山敏之)


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