グッズで快適にビデオ会議 これで高品質な環境を実現

日経PC21

図1 ノートパソコンを使ったテレビ会議での不満は多々ある。そこで高画質のウェブカメラやLEDライト、ブルートゥースイヤホンやボリュームノブ、画面のタッチパネル化などを導入して、ビデオ会議の質を高めよう
図1 ノートパソコンを使ったテレビ会議での不満は多々ある。そこで高画質のウェブカメラやLEDライト、ブルートゥースイヤホンやボリュームノブ、画面のタッチパネル化などを導入して、ビデオ会議の質を高めよう

今どきのノートパソコンなら、ビデオ会議に必要なウェブカメラとスピーカー、マイクは標準搭載しているだろう。だが、それらは必要最低限の品質と考えたほうがよい。ウェブカメラの映りは悪く、スピーカーも音が悪いし、マイクには周囲の雑音が入り込む。状況によってはほかの参加者に迷惑をかけてしまう。そうならないよう、周辺機器を導入してビデオ会議のクオリティーを向上させよう(図1)。

カメラの画質を見直そう

ウェブカメラは解像度が高いほど映像が高精細になる。ノートパソコンが搭載するウェブカメラの多くは720p(1280×720ドット)だ。ネット回線が高速なら、それ以上のフルHD(1920×1080ドット)で撮影できるウェブカメラを用意したい(図2)。フルHDなら人物の輪郭がはっきり映る(図3)。

図2 ノートパソコンが搭載するウェブカメラは解像度が低く画像が粗い ことも多い。フルHD(1920×1080ドット)の撮影に対応するウェブカメラを導入すれば、映像がより高精細になる
図3 ノートパソコンのウェブカメラ(左)は画角が広いものの、輪郭が潰れて全体的にぼやけて見え、暗部にノイズも多い。一方、図2のUCAMC980FBBK(右)は輪郭がはっきりと映って画質もきれい。暗部のノイズも少ない

ノートパソコンのウェブカメラは、画面の縁に搭載されていることがほとんど。画角を調節するには画面の角度も変えなければならず、画面が見やすく映りの良い角度を見つけるのが難しい。だが、USB接続のウェブカメラならレンズの角度調節も簡単だ(図4)。

図4 ディスプレー上部に内蔵されたウェブカメラで映す範囲を調節するには、パソコン本体を動かしたり、画面の角度を変えたりしなければならず面倒だ。USB 接続のウェブカメラならレンズの角度を変更でき、映す範囲を調節しやすい

なお、ウェブカメラは暗い部分でノイズが増えて映りが悪くなる。そこで、100均ショップのLEDライトを活用しよう(図5)。正面から顔を照らすことで光量不足を補える(図6)。

図5 暗くて映りが悪ければ、LEDライトを用意しよう。100均ショップの「LED2WAYランタンライト」(実売価格110円)は、合計12個のLEDを搭載しておりまぶしく光る。乳白色の半透明カバーがかぶせられており、光が均等に広がりやすい
図6 顔の下部は、光が当たらず暗くなりやすい。LEDライトで胸元を照らすと、その部分にも光が回り込んで明るく映る

ビデオ会議ではスピーカーではなく、イヤホンやヘッドセットを使うと相手の声を聞き取りやすい。ブルートゥース接続の製品ならケーブルの煩わしさがない。また、マイクにノイズキャンセリング機能があれば、周囲の雑音も入りにくい(図7)。

図7 スピーカーやマイクが貧弱なら、ヘッドセットやイヤホンを活用しよう。ブルートゥース(無線)接続のイヤホンならケーブルの煩わしさもない。マイクにノイズキャンセリング機能がある製品なら、周囲の雑音がマイクに入り込むのを防げる

スピーカーの場合、会議中にボリュームを変えたいことがしばしば。ボリュームノブを導入すると、手元で簡単に音量を調節できて便利だ(図8)。

図8 テレビ会議中の音量調節が面倒なときは、USB接続のボリュームノブが重宝する。この製品はダイヤルを回して音量を調節でき、押すとミュート(無音)に切り替わる。金属製で質感も良い

愛機がタッチパネル対応に

ビデオ会議アプリの「ホワイトボード」機能などで手書きしたいことがよくある。タッチパネル搭載機なら楽なのだが、残念なことに愛機は非対応。だが、諦めるのは早い。タッチパネルは後付けが難しいとされていたが、「エアバー」という画期的な製品を使えば画面をタッチパネル化できる(図9)。

図9 「AirBar 」は通常のディスプレーをタッチパネル化できる入力機器。13.3型、14型、15.6型の3種類がある

センサーを画面の下部に設置してUSBで接続するだけで、画面でタッチ操作が可能になる。複雑な設定は一切不要だ。指での応答は良く、使用感はタッチパネル搭載機とほとんど変わらない(図10)。使わないときは取り外せるので邪魔にならない。

図10 USBで接続し、本体を画面下部に取り付ける。タッチパネル化した画面は指の応答が良く、タッチパネル搭載パソコンと使い勝手はほとんど変わらない。指でピンチやスワイプといった操作はもちろん、手書きもしやすい[注]。使わないときは簡単に取り外せる

[注]バーの側面(ディスプレー側)からレーザー光を照射し、指の動きを検知する仕組み。最大2点のマルチタッチに対応するが、指が重なるなどレーザー光が遮られると反応が悪くなる。

(ライター 田代祥吾)

[日経PC21 2021年1月号掲載記事を再構成]