マッサージ行ったのに…なぜ 肩こり再発、3つの元凶

マッサージに行っても肩こりが治らないという人は意外と多い。(c)Aleksandr Davydov-123RF
マッサージに行っても肩こりが治らないという人は意外と多い。(c)Aleksandr Davydov-123RF
日経Gooday(グッデイ)

カラダについてのお悩み、ありませんか? 体調がいまいちよくない、運動で病気を予防したい、スポーツのパフォーマンスを上げたい…。そんなお悩みを、フィジカルトレーナーの中野ジェームズ修一さんが解決します! 今回は、マッサージに行っても一向に肩こりが治らないという相談です。

今月のお悩み
マッサージから帰宅すると、もう肩こりがぶり返す…

 40代、男性です。

 以前から「肩こり」に悩まされています。特にひどくなってきたのは、コロナ以降です。

 コロナ禍で会社から自宅勤務を命じられ、出社はもちろん、他社に出向いて打ち合わせすることもなくなり、毎日、自宅のデスクに座りっぱなしの生活になってしまいました。

 朝から晩まで、社内外のオンライン打ち合わせをギュウギュウに入れられ、昼食をとる時間もないほどです。後回しになった自分の仕事は深夜まで続き、その間、トイレや夕食のとき以外、立ち上がることもあまりありません。

 そんな生活を送っていたら、肩こりがどんどんひどくなってしまいました。首から肩にかけての痛みが強くなり、頭痛もするときは市販の頭痛薬を飲んでいます。

 これはマズいと思い、緊急事態宣言が解除されてからは、2週間に一度、金曜の夜に近所の整体でマッサージを受けるようにしました。

 マッサージに行くとコリもほぐれ、気持ちがいいのですが、家に帰ってくるころにはもう、肩こりがぶり返しているような気がしてしまいます。

 運動不足も問題だと思い、感染対策は万全にして、週に一度、軽く泳ぎに行くようにしました。水泳のあとは肩が軽くなり、スッキリするのですが、次の日にはもう肩こりが復活しているような感じがします。

 大事なプレゼンを控えていたり、仕事がうまく進まなかったりすると、さらにデスクに向かう時間が長くなり、肩こりもひどくなります。

 どうすれば肩こりを根本的に解消できるでしょうか?

肩こりの原因は複数あることも

肩こりはつらいですよね。肩こりがひどくなってマッサージに駆け込む人は多いですが、「マッサージに行っても、すぐにまたぶり返してしまう」という話もよく聞きます。

マッサージだけに頼って肩こりを解消しようとしても、根本的な解決にはなりません。相談者の方のように運動を取り入れるのはよいことですが、それでも肩こりが治らない場合も少なくないですよね。

それはなぜでしょうか? 肩こりというのは、実は一つの原因で起きるわけではないからです。

肩こりの原因は、筋力不足、血行不良、ストレス、と大きく3つに分けられます。

筋力不足でなぜ肩こりが起きるのかというと、人間は、1本で約2~3kgある腕や、約5~6kgある頭を、首から肩を覆う僧帽筋をはじめとする、さまざまな筋肉で支えています。ある筋肉の力が衰えると、その分、ほかの筋肉に負担がかかるようになります。すると、負担が余計にかかっている筋肉が疲れやすくなり、それがコリにつながるのです。

また、筋肉は使わないと力が弱くなっていきます。例えば、「バッグが重いのは嫌だ」と、荷物を軽くすれば、それに伴って、バッグを持つための筋力はどんどん低下していきます。たまに、彼氏にバッグを持ってもらっている女性を街中で見かけますが、フィジカルトレーナーとしては「自分で持たないと筋力が衰えますよ!」と言いたい気持ちになります(笑)。

本人は楽をしているつもりかもしれませんが、楽をすればするほど、筋力も落ちていきます。筋力不足で肩こりが起きている人が、なるべく重い荷物を持たないようにすると、筋力不足が解消されることもなく、肩こりはひどくなる一方なのです。

一般に、女性のほうが筋力不足に陥りやすいので、慢性的な肩こりで悩んでいる女性は、肩の周辺の筋肉を筋トレで鍛えたほうがいいかもしれません(肩こり解消に効果的な筋トレの方法については「脚のむくみに肩こり 女性の悩みこそ筋トレで解消」をご覧ください)。

肩の関節を動かさないことで周辺の筋肉が血行不良に

血行不良によっても肩こりは起きます。肩の関節の周辺にある筋肉を動かさないことで血行不良が起き、それにより老廃物などが排出されにくくなり、痛みやコリが生じるのです。

肩の関節は、人間の関節のなかでも、最も多くの方向に動くといわれています。可動域がそれぞれ非常に広いのも特徴です。この関節は、上腕骨、肩甲骨、鎖骨の3つの骨によってできていて、非常に不安定な構造をしているので、多くの筋肉や腱(けん)などによって支えられています。

肩の関節の構造

原図=(c)alila-123RF

さまざまな方向に広く動くということは、動作をコントロールするためにも多くの筋肉が必要だということです。つまり、肩の関節を十分に動かさないでいると、動かない筋肉が増えるため、血行不良が起きやすくなってしまうのです。

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環境の変化からストレスが増え、肩こりの原因に
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