ディズニー追い「くら寿司」2位 顧客体験価値ランク

「顧客体験価値(CX)ランキング」のトップ20。左が2020年、右が2019年
日経クロストレンド

ブランディング事業を手掛けるインターブランドジャパン(東京・渋谷)のグループであるC Space Japanは2020年11月11日、「顧客体験価値(CX)ランキング2020」トップ50を発表した。1位はディズニーで、2位はくら寿司。withコロナ時代に適した顧客体験の提供がポイントだ。

同ランキングはこれまで米C Spaceが欧米で実施してきた顧客体験価値(CX)調査を日本で行い、「顧客体験価値(CX)スコア」を数値化して順位付けしたもの。19年に続き、2回目となる。

一般的な顧客満足度調査などと異なるのは、企業視点でなく顧客視点で調査していること。方法は、一般消費者にまず「顧客の気持ちや求めることをよく理解している」「顧客の気持ちや求めることをあまり理解していない」ブランド/企業をそれぞれ頭に思い浮かべてもらい、参加者はそれらのブランドを、「顧客が求める体験価値の5要素」(『私向けのものだと思える』『私にとって意味がある』『オープンで、正直である』『私の立場で考えてくれる』『いい気分にさせてくれる』)を具体的な項目に分解した21項目で評価。その評価をもとにCXスコア(-10~+10)を算出している。調査は20年8月に実施し、インターネットモニター登録している全国18歳以上の一般個人男女3626人が対象。12人以上から想起されたブランドのみをランキングの対象としているという。

20年の1位はディズニーで、19年の17位から躍進。ディズニーランドも7位に入るなど、コロナ禍の影響で映画の公開延期や東京ディズニーランド・東京ディズニーシーの臨時休園があったにもかかわらず、ディズニーブランドの強さが際立つ結果となっている。

2位はくら寿司で、19年のトップ50圏外よりランクイン。withコロナ時代のニーズをいち早く捉え、持ち帰りや宅配、店舗での感染防止対策を徹底したことが躍進の理由という。送料無料や配送の早さなど、テレワーク関連のニーズに応えたヨドバシカメラも19年の圏外から4位に、コロナ禍への対応策を素早く打ち出した星野リゾートも圏外から16位に入るなど、withコロナ時代に適した顧客体験の提供が躍進につながっている。

また、トップ20のうち9ブランド(ディズニー、オーケー、JAL、任天堂、サントリー、ファンケル、ANA、じゃらん、味の素)は19年に続いてトップ20にランクイン。環境の変化に影響されずに高い顧客体験価値を維持しているといえる。「特にコロナ禍でもJAL、ANAが上位にあるのは興味深い。商品やサービスを使っている瞬間が体験のすべてではない。利用されていないときでも、顧客に自分のことを思ってくれているブランドだと思われていることは重要。もちろん新型コロナウイルス感染症対策は必要だが、顧客の根源的なニーズを理解し、コミュニケーションを継続的に行っている」と、インターブランドジャパンの並木将仁社長兼CEOは分析する。

年代別では評価の高いブランドが異なる

年代別では評価の高いブランドが異なり、幅広い年代(3年代区分)でトップ10に入ったのは、ディズニーランド、ユニクロ、JAL、ANAの4ブランドのみ。若年層では「娯楽・ゲーム・エンターテインメント」業種が上位に多く、年齢が上がるとともに「食品」や「日用品/雑貨販売店」などが増え、30~50代では「旅行・交通」などのカテゴリーのブランドが上位となっている。

年代別ランキングは5人以上から想起されたブランドが対象

(日経クロストレンド 山下奉仁)

[日経クロストレンド 2020年11月12日の記事を再構成]

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