CM・主題歌が殺到、chelmico 「嘘つけないもんね」

日経エンタテインメント!

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アーティスト然とせず、いつも楽しみながら歌う姿が印象的な2人組のガールズラップユニットchelmico(チェルミコ)。CMや主題歌といった数多くのタイアップの話が舞い込んでくるのは、2人の自然体の魅力によるものが大きい。彼女たちに結成までのストーリーから、リリック(歌詞)のつづり方まで聞いた。

Rachel(左)とMamiko(右)からなるラップユニット。2014年に結成し、18年にアルバム『POWER』でメジャーデビュー。自由奔放で飾らない等身大のリリックが、様々な業界から注目を集め、これまでのタイアップソングは10曲を超える(写真:中川容邦)

タイアップは2020年に入った今も、多くの人に名前を知ってもらう起爆剤として、有効な手立てだ。chelmicoをご存知だろうか。もしユニット名にピンとこなくても、『爽健美茶』25周年キャンペーンテーマソング『爽健美茶のラップ』(19年)を担当し、CMに出演していた2人組を覚えている人もいるだろう。

地上波テレビへの露出はまだそれほど多くはないが、すでに、アップル「Apple Watch Series4」の『Player』、ドラマ『四月一日さん家の』主題歌『switch』など、タイアップで引っ張りだこだ。

今年は1月期の人気アニメ『映像研には手を出すな!』の主題歌で、突っ走る列車を思わせる威勢のいいトラックや、元気でハッピーなラップが印象的な『Easy Breezy』がヒットし、注目度がさらにアップ。お茶の間ばかりか海外にも広がったこの曲で、2月に『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)への初出演もかなえた。アニメのタイアップは2人にとって初めてで、挑戦的な楽曲となった『Easy Breezy』は、いかにして生まれたのだろう。

私たちと同じマインドだった

Mamiko(以下、M) 『映像研』のスタッフさんたちと打ち合わせした時に、湯浅政明監督から言われたのは「疾走感」というワードのみ。自由度高く楽曲を作らせてもらえると思い、うれしかったですね。原作マンガを読んだら、主人公の女子高生3人組のキャラクターが、ほぼchelmicoと同じマインドだったので、嘘がないリリックが書けると思いました。

Rachel(以下、R) そうだね。怖いもの知らずで、好きなことだけやってる姿に共感できた。私たちの思いを代わりに言ってもらってる感覚になれたので、ちょっと強気な言葉で書きました。

M (サビにあたる)フックに関しては、カラオケに2人で集まって30分ぐらいで考えたよね(笑)。

R ryo takahashiさんがすごくいいトラックを作ってくれたので、リリックもすぐに浮かんだ。「一張羅/パリッと着込んで」は、一張羅という言葉が珍しいので狙って入れました。「売れる曲は、今まで他の曲で歌詞にされてない言葉が入っている」と音楽評論家の近田春夫さんが著書で言っていたので。

M Rachelはシステム、ロジカルに考えるのが得意なんです。

R お守りみたいな感じで、珍しい言葉は入れるようにしていますね。(フック2行目の)「戦闘モードなんだこりゃ」はマミちゃんが出してくれて面白いなと思った。

M そうだっけ? 

R 自分からは出てこないようなフレーズが、パッと出てくるのはすごいなといつも感心してます。

M あと、湯浅監督は海外でも人気の方なので、フック直前に入るフレーズは英語がいいなと思い、「Easy Breezy」(=大したことないよ)にして、それをタイトルにもしました。

R 実際にYouTubeのコメント欄が国際色豊かになったし、「弾いてみた」「歌ってみた」動画も海外の方が増えたよね。そのおかげか『Mステ』にも出られたし(笑)。

M そうだね。『Mステ』の反響の大きさにも驚きました。「やっぱり、タモリさんは強い」って(笑)。

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