2020/10/19

コロナによる給付日数延長の特例

「新型コロナウイルス感染症等の影響に対応するための雇用保険法の臨時特例等に関する法律」に基づき、失業手当の給付日数が延長される特例が設けられました。

以下の方で、20年6月12日以後に失業手当の所定給付日数を受け終わる方が対象となります。

延長される日数は、60日(35歳以上45歳未満で所定給付日数が270日の場合と45歳以上60歳未満で所定給付日数が330日の場合は30日)となります。

コロナに関しては、様々な特例措置や変更点があるため、なかなか複雑です。特に本人の申し立てが必要となる特例については、注意する必要があるでしょう。

例えば、32歳で6年間勤務していた人が、本人の基礎疾患を理由にコロナ感染による重症化を避けるために10月15日に自己都合離職した場合を考えてみましょう。本来であれば、自己都合離職のため2カ月の給付制限の後に、90日分の基本手当が支給されます。

しかし、上記の「新型コロナウイルス感染症に伴う雇用保険求職者給付の特例」により申し立てを行い、特例措置を受けて特定受給資格者と認められると、給付制限を受けることなく、180日分、さらに60日分延長された失業手当を受けられることになります。かなり大きな差であることがお分かりいただけるでしょう。

コロナショックにより、女性雇用は男性よりも大きな打撃を受けていると言わざるを得ません。こうしたときに頼りとなるのが失業手当です。失業手当に関して分からないことがあればハローワークに相談し、もし特例措置が受けられるようであれば、こうした制度も活用し、厳しい現状を乗り越えていきたいものです。

佐佐木由美子
人事労務コンサルタント・社会保険労務士。中央大学大学院戦略経営研究科修了(MBA)。米国企業日本法人を退職後、社会保険労務士事務所などに勤務。2005年3月、グレース・パートナーズ社労士事務所を開設し、現在に至る。女性の雇用問題に力を注ぎ、働く女性のための情報共有サロン「サロン・ド・グレース」を主宰。著書に「採用と雇用するときの労務管理と社会保険の手続きがまるごとわかる本」をはじめ、新聞・雑誌などで活躍