アマノフーズの味噌汁 「一人分」きっかけに一人勝ち

アサヒグループ食品「アマノフーズ」ブランドのフリーズドライ味噌汁「いつものみそ汁」が8月31日にリニューアル。通常版(左)に加え、減塩タイプ(中)やぜいたくタイプ(右)も幅広くラインアップ
アサヒグループ食品「アマノフーズ」ブランドのフリーズドライ味噌汁「いつものみそ汁」が8月31日にリニューアル。通常版(左)に加え、減塩タイプ(中)やぜいたくタイプ(右)も幅広くラインアップ
日経クロストレンド

アマノフーズブランドが好調だ。主力商品のフリーズドライ味噌汁が2019年、前年比105%となる売上高139億円を達成。急拡大するフリーズドライ味噌汁市場で、約7割のシェアを獲得した(インテージ調べ:19年1月~同12月。金額ベース。沖縄を除く全国。食品SRI/即席味噌汁〈FD市場〉全業態)。人気のあまり需要過多となり、18年秋から19年夏まで発売休止が続いたほどだ。流れを受けて20年から21年にかけて19億円を投資。年間製造力を19年の3.1億食から21年までに4.2億食に引き上げる。

8月31日には主力商品の「いつものみそ汁」シリーズのリニューアルを図った。レギュラーラインの「レギュラー」(税別100円)、塩分25%カットの「減塩」(同100円)、具材・量・調理工程にこだわった「贅沢」(同130~180円)の3ラインに整理。シーンにあわせて選びやすくなったことで、よりユーザーのロイヤル化を促せるとみている。同時に新商品として「いつものおみそ汁 小松菜」「いつものおみそ汁 里いも」「減塩いつものおみそ汁 ほうれん草」3品を発売した。

新商品の「減塩いつものおみそ汁 ほうれん草」(左)、「いつものおみそ汁 里いも」(中)、「いつものおみそ汁 小松菜」(右)
今回追加された新商品の減塩タイプ「ほうれん草」の調理例。お湯を注ぐだけで、たっぷりの具材が入った味噌汁が出来上がりすぐに食べられる

フリーズドライ味噌汁の人気の背景にあるのが、共働き世帯の増加や女性の就業率上昇による生活スタイルの変化だ。特に中食(自宅で食べる加工品)の「簡便さ」「時短」への需要増や、健康意識の高まりが成長をけん引していると同社は分析する。また現在のコロナ禍において、買い置きニーズも生まれている。一度に複数買うため購買単価が伸び、成長はさらに加速傾向にあるという。

活況のマーケットの中で、アマノフーズが「一人勝ち」している要因は何か。それは前身の天野実業時代から続けてきた「おいしさ」と付加価値の追求にあるようだ。

注目記事
次のページ
フリーズドライ味噌汁は社長夫人の一言で生まれた
今こそ始める学び特集