できるのにためらう部下 失敗を恐れさせない工夫とは(2)成功追求動機・失敗回避動機

写真はイメージ =PIXTA
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「心の法則を読み解く心理学は、ビジネスのあらゆる局面にかかわってくる」。心理学者であり、MP人間科学研究所代表を務める榎本博明氏はこう話します。心理学の知見をビジネスの様々な局面で生かせるようにQ&A形式でまとめた最新刊『ビジネス心理学大全』(日本経済新聞出版)から、「chapter1 モチベーションの心理学」の章を紹介、「どうしたらやる気が高まるのか」を考えていきます。

<<(1)現状満足の部下 アスリートに学ぶやる気の引き出し方

Question
人柄的にはまじめで、それなりに仕事もできる部下がいるのですが、重要な仕事を任せようとすると躊躇(ちゅうちょ)するようです。どうしたらもっと積極的な姿勢を取らせることができるでしょうか?

部下がもっと積極的になってくれたらよいのに、どうも消極的すぎる。そのような不満をもつ経営者や管理職が多くみられます。自分自身がやる気に燃えるタイプであるほど、そうした思いは強いはずです。

まだ仕事に慣れず、要領よくこなせない人物が躊躇するならわかるけれども、それなりにこなせているし、能力的にも問題ないと思うから新たな仕事や重要な仕事を任せようとするのだが、そのつど躊躇し、

「今抱えている仕事もまだ十分こなせていないので、もう少し今のままでいさせてください」

「だれか他の方にお願いできませんか」

などと言って逃げようとする。自分だったら、「これはチャンスだ!」と飛びつくはずだが、なぜそのように躊躇するのかわからない。いったいどのような心理メカニズムが働いているのか、そこを知りたい。そのように尋ねられることがあります。

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