高級時計の「物語」 コロナ機にデジタルで パネライパネライのジャンマルク・ポントルエCEOに聞く

2020/9/5
一目でそれとわかる、分厚く大きめの個性派ケースがパネライの特徴
一目でそれとわかる、分厚く大きめの個性派ケースがパネライの特徴

イタリア海軍のダイバーズウオッチとして生まれたパネライの特徴はケースの独特のフォルムだ。大きくて分厚くも色気のある表情。アシンメトリーの揺らぎが心をとらえる「ルミノール」シリーズのリューズプロテクター。ただ、顧客を魅了するのは、こうした商品の個性だけではない。愛用者向けイベントなどコミュニティーづくりを狙った様々な取り組みにも定評がある。6月にはコロナショック下にありながら、旅情をかきたてる新たなデジタルコンテンツ「パムキャスト」を立ち上げた。鮮やかな画像で表現される「ポストコロナ」の提案は、新たなファンの獲得にも寄与するのだろうか。CEOのジャンマルク・ポントルエ氏が意気込みを語った。




「見たことないものを」イタリアの自然や文化も紹介

――ユニークなプロジェクト「パムキャスト」はブランドの歴史や商品のほか、トスカーナのダイビングスポット紹介などバーチャルな旅もテーマの一つです。どんな狙いで立ち上げたのですか。

「イタリアの豊かな自然を味わえて楽しいでしょう。パムキャストは、まだあなたの見たことのないものを伝える、ということがテーマなんです。パネライはイタリア唯一の時計専業ブランドで、海軍のダイバーズウオッチが発祥。そのブランドの歴史や非公開とされてきたマニファクチュール(手仕事)を、まだパネライを知らない人にもっと伝えたい。それを実現するのがこのデジタルコンテンツです」

「絶好のタイミングで新しいデジタル施策をすすめられた」と話すパネライCEOのジャンマルク・ポントルエ氏

――コロナが背中を押したのですか。

「コロナ禍では皆さんが外出できなくなり、これまで以上にデジタルでいろんなものとつながるようになりました。私は2年前にパネライに入社して、語るべきストーリーがたくさんあるな、いつかこういうストーリーを発信する仕掛けを作りたいな、と計画を練ってきました。まさに絶好のタイミングでパムキャストを発信できましたね」

――まるで雑誌のページをめくっていくような見せ方が楽しいですね。ファンづくり、コミュニティーづくりにつながりそうです。

「パネライのファンも、パネライを知らない人も、だれもがアクセスできますからね。商品作りの裏側とともに、イタリアのすばらしい環境も伝えていきます。パムキャストはそもそも、直接売り上げにつなげるためのアイデアではありません。コンテンツのテーマは8つ。ブランドの歴史、イタリアの文化、ファッション、美しさなどで、商品はその中の1テーマにすぎません」

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