FA制度や副業解禁で、しなやかな働き方を応援

――転職先としてのアピールポイントは。

「企業カルチャーという点でいうと、圧倒的に中途採用の『外様』が多いので、年次主義のようなものは希薄で、上司や先輩との距離が近く、中途で入社した社員から『若手でも意見を聞いてもらえる』『風通しがよくて驚いた』という声を聞くこともあります。昨今注目される、新しい働き方に関しては、副業や在宅勤務制度、スーパーフレックスなど、新しい働き方のための様々な施策を実践しています」

「在宅勤務についてはこれまで育児や介護など時間に制約のある人の利用が中心でしたが、コロナによる緊急事態宣言を受け、ほぼ全員在宅に。6月からは5割以下を目標に出社を再開。現在の出社率は約3割になっています。今年秋以降、順次新しい本社ビルに移転する計画ですが、新オフィスには社員全員分の席は設けず、理想的な働き方に向けたベストミックスを人事部として考えていきたいと思っています」

事業が幅広いソフトバンクでは、多彩なスキル・資質を生かしやすいという

「キャリア開発という点では、フリーエージェント(FA)や社内公募(ジョブポスティング)など、希望のキャリアに自ら挑戦できる制度が整っています。これまでに約800人がFA制度を使って異動し、営業からエンジニアに転身するなど、本人が希望する新しいキャリアに踏み出しました。当社はグループ会社だけで200以上ありますので、こういった制度を使えば転職しなくても転職したような経験ができると思います」

「副業制度についても2017年に解禁し、約600人の社員が利用しました。講師やコンサルタント、ウェブデザインなどに携わる人が多いようですが、スポーツインストラクターや結婚式の司会業など、本業と全く違う分野で活躍する社員もいます。1つの会社でのキャリアや現在の仕事に安住せず、自ら積極的にキャリアや経験を築きたいという人に向いている環境だと思います」

――今後の採用の方針は。

「優秀な人材、特にエンジニアをめぐる争奪戦がますます激しくなるとみており、転職エージェント任せではなく、自社採用力を強化します。その一環として、(社員の紹介による)リファラル採用や(企業が人材に直接アプローチする)ダイレクトスカウトを通じ、転職市場にいない層、まだ転職活動をしていない層を迎え入れることに力を入れます。そのほか、すぐに採用につながるというものではないものの、自社の採用サイトや採用イベントを通じ、将来的な応募に結び付くよう、企業文化や社員個人の働き方について積極的に発信していきます。グループ会社や新事業が次々と立ち上がるなか、常に必要となるのが人です。採用担当としては、常に各部門のキーマンと密に連絡をとりあい、事業の変化に対応したスピード感のある採用を実現したいと考えています」

杉原倫子
 ソフトバンク人事本部 採用・人材開発統括部 人材採用部部長。1997年日本テレコム入社。2003年に人事部門へ異動。16年から人材開発の責任者としてソフトバンクユニバーシティ、ソフトバンクイノベンチャーなど、人材開発領域の各種施策を担う。19年4月から採用責任者。

(日経転職版・編集部 宮下奈緒子)

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