原因思考は物事をすべて結果ととらえ、その原因は何かを知ろうとする思考法。原因を知ることで物事が関連づけられ、丸暗記せずに多くのことを覚えておけるようになる。上流思考は原因と結果より前に、そもそも何があるのかを探る思考法で、背景まで知ることで話を簡単に要約できるようになる。このように5つの思考法を相互につなげ、日常の解像度を高めて、あらゆる局面を学びにつなげることで、問題を解決できる思考力が高まっていくと著者は書く。

欄外を活用して、ちょっとした思考法の練習問題を入れたり、思考法を鍛えるのに適した本のブックガイドが本文に合わせて紹介されていたり、参考書と問題集を合わせたような、きめ細かい編集になっている。仕事を始めたばかりの人や、仕事で考えがまとまらなかったり、アイデアが出なくて困っていたりする人には、自分の思考習慣を見直すきっかけになるうえ、もう一歩進んだ学びにつなげていける一冊だ。「このところ大きく売れる本が出ていないが、この本は2週続けてベストテンに入ったので注目している」と店舗リーダーの河又美予さんは話す。

アフターデジタルの続編が1位

それでは、先週のランキングを見ておこう。

(1)アフターデジタル2 UXと自由藤井保文著(日経BP)
(1)空気を読む脳中野信子著(講談社+α新書)
(3)アフターコロナ 見えてきた7つのメガトレンド日経クロステック編(日経BP)
(3)コロナ後の世界ジャレド・ダイアモンドほか著(文春新書)
(3)知らないと恥をかく世界の大問題11池上彰著(角川新書)
(3)還暦からの底力出口治明著(講談社現代新書)
(3)「考える技術」と「地頭力」がいっきに身につく 東大思考西岡壱誠著(東洋経済新報社)
(3)ケーキの切れない非行少年だち宮口幸治著(新潮新書)
(3)空白の日本史本郷和人著(扶桑社新書)
(3)トイレ休憩で株してたら月収50万円になった件林僚著(ぱる出版)

(リブロ汐留シオサイト店、2020年8月10~16日)

同数の1位に2冊。1冊は前回の記事「アフターデジタルに続編 日本企業が見落とす視点提示」で紹介したアフターデジタル時代の企業変革を説いた本だ。もう一冊は脳科学者が日本人の心性と強みを読み解いた新書。突出した売れ筋がなく、さらに8冊が同数の3位に並ぶ。アフターコロナを読み解く本や池上彰氏の教養書などに交じって、今回紹介した本が入った。先々週のランキングでも3位だったという。

(水柿武志)

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