プジョー208GTライン 顔に3本爪、フットワーク軽快

2020/9/20
パワーユニットは最高出力100PS、最大トルク205N・mの1.2リッター直3ターボエンジン。トランスミッションは8段AT、前輪駆動モデルのみの設定となる

ライバルとは異なる独自性

それにしても、同じ名称を受け継ぎつつ従来型から大きく変わったのが、一見しての華やかさだ。

“3本爪”をモチーフとしたヘッドランプユニットと、その下に伸びる“牙”をほうふつさせるデイタイムランニングランプが目を引く「GTライン」のフロントマスクは、好みが分かれそうではありながらも周りのコンパクトカーの中に埋没することのない個性をアピール。左右に走るブラックバンド両端に、やはり“3本爪”をモチーフとしたテールランプをビルトインするという「3008」や「5008」、そして「508」といった最新プジョー車に共通する手法を採用した後ろ姿も、数多いこのクラスのライバルとは一線を画す独自性をアピールする。

大型グリルや牙をモチーフとしたデイタイムランニングライト(DRL)など、最新のプジョー車に共通するデザイン要素で構築された「208」のフロントフェイス。「GTライン」では、3本の爪痕を表現するというDRL内蔵のフルLEDヘッドランプを標準装備し、さらに印象的な顔つきに仕上げられている
テールランプにも「ライオンがつけた3本の爪痕」をモチーフとしたデザインを採用。左右のランプ部分は、ブラックバンドと名付けられたガーニッシュでつなげられている。「GTライン」では、ルーフ後端に取り付けられるアンテナがショートタイプとなる

そうしたディテールは別としても、全体の雰囲気が従来型よりも一層ダイナミズムに富んで感じられるのは、Aピラーの設置ポイントの変更により長さが強調されることになったフロントフードや、ゆるやかに傾斜したリアウィンドウ、そして、25mmほど低下した全高などによるところが大きそう。

さらに、独自性の真骨頂とも思えるのがインテリアのデザインで、ドライバーの前面、ダッシュボードの最も高い位置にメータークラスターを置き、それと同等の高さの中央部に多彩な機能を内蔵したディスプレイをレイアウト。エアコンの吹き出し口を挟んでその下部に空調コントロール関係をメインとした7つのトグルスイッチを横一列に並べる……というデザインは、3Dホログラム風のメーター表示とともになかなかに斬新だ。

インテリアデザインは、最新のプジョー車に共通する「3D iコックピット」コンセプトで構築。アンビエントランプやアルミ製ペダル、フロントフットウェルランプなど、充実した装備も「208GTライン」の特徴といえる
メーターパネルは遠近2層式。立体的に見えることから、プジョーではこれを「3Dデジタルヘッドアップインストゥルメントパネル」と呼んでいる。表示デザインは「ダイヤル/ドライブ/最小/パーソナル1/パーソナル2」の5種類から任意に選ぶことができる

もっとも、プジョーが「iコックピット」と呼ぶ、前出の高い位置に置かれたメーターをステアリングホイールの上側から読み取るという初代208に端を発したドライバー向けの空間デザインは、上下がつぶされ、かつ極端に小径化されたステアリングホイールをさらに不自然に低い位置にセットしないと、やはりメーターと干渉してしまうなど個人的にはどうしても相いれないものだった。

ただ一方でそれは、「全然気にならない」という意見を言う人が少なくないデザインであることも、また事実ではあるのだが。

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