チコちゃん人気は「問いの深さ」 Whyが問題解決導く第11回 Why思考

その答えが、「情報を得たいから」(小目的)だとしたら、「なぜ、私たちは情報が要るのか?」ともう一度なぜを問いかけます(中目的)。そうやって何度もなぜを繰り返していくと、私たちが書店に求めるものの本質が見えてきます(大目的)。

その上で、大中小の目的を、今の書店でやっている以外の方法で実現できないのか、代替案(ソリューション)を考えます。そうすれば、既存の枠組みに縛られることなく、新たな発想でビジネスを考えることができます。イノベーションのフレームワークの一つである「バリューグラフ」で使われている考え方です。

私たちはどうしても手段にとらわれてしまい、目的を見失いがちになります。それに気づかせてくれるのがWhy思考だというわけです。

仕事の意味を問い直す好機がきた

この話は、私たちの仕事そのものに対しても言えます。

新型ウイルスの感染拡大に伴い、テレワークが一気に普及しました。やってみると案外仕事がはかどり、「今までやってきたのは何だったの?」と思った方も少なくないのではと思います。

それをもう一歩進めて、この機会に仕事の意味を問い直してみてはいかがでしょうか。

「なぜ、会社で集まって仕事をしないといけないのか?」

「どうして、上司は部下の仕事ぶりを見ていないといけないのか?」

「なんで、余計疲れるだけなのに飲みにいくのか?」

これまでの働き方改革の主眼は長時間労働の是正でした。いわば、「どうやったら、会社にいる時間を減らせるか?」です。それが第1フェーズだとしたら、「どうやったら会社に行かなくて済むか?」を考えるのが第2フェーズではないでしょうか。

そのためには、仕事や会社の意味を今一度問い直す必要があり、大目的から考えないと次の時代にふさわしい働き方は生まれてきません。未曽有の危機の時代だからこそ、Why思考が大切になってくるわけです。

と、ここまで書いたところで紙面が尽きたので、この辺で筆を置きます。なお、冒頭のクイズの答えが気になる方は、チコちゃんに叱られないよう、ネットで調べてみてください。

堀公俊
日本ファシリテーション協会フェロー。大阪大学大学院工学研究科修了。大手精密機器メーカーで商品開発や経営企画に従事。1995年からファシリテーション活動を展開。2003年に日本ファシリテーション協会を設立、研究会や講演活動を通じて普及・啓発に努める。著書に「ファシリテーション入門第2版」「会議を変えるワンフレーズ」など。

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