予算7万円台のノートPC コスパ派も納得の機種が充実
激安ノートPC実力検証(予算7万円クラス)
●CPU:コアi5-1035G1(1GHz)●メモリー:8GB●ストレージ:512GB SSD(PCIe)●光学ドライブ:なし●ディスプレー:15.6型(1920×1080ドット)●オフィス:なし●実売価格:7万7000円前後
メーカーの直販サイトや量販店の店頭で見かける10万円を切る激安ノートパソコン。なかには5万円以下の製品もあり、そのあまりの安さに、思わず買おうか迷った人も多いだろう。日経PC21編集部が10万円以下のノートパソコンの実力を検証、価格帯やタイプ別に紹介する。自分の使い方に合った、お買い得マシンを見つけてほしい。予算5万円クラス、予算6万円台クラスに引き続き、今回は価格と性能のバランスが良い7万円台の万能15型スタンダードPCを紹介する。
最新かつ高性能なスペック、コスパの良い実用機
15.6型のスタンダードノートも、7万円台になると最新のCPUである第10世代のコアi5を搭載するモデルが増える。ストレージもSSDが基本になり、512ギガの大容量SSDを搭載した製品も選べるようになる。デザインを見ても、例えば液晶ディスプレイ周りの縁(ベゼル)が細い狭額縁を採用するなど、最近のトレンドに乗ったものが多い印象だ。
光学ドライブやオフィスの有無はモデルによってまちまちなので、必要な人は確認してから購入しよう。一般的にオフィスの「ホーム&ビジネス2019」が付属すると、パソコンの価格は2万円前後高くなる。オフィスが不要なら、付属しないモデルを選択すると購入価格が安くなるし、同じ価格ならより高性能なモデルが手に入る。
7万円台スタンダードノートの実力を見ていこう。まずは、日本エイサーの「アスパイア3」。5万円クラスの予算でも同製品のセレロンモデルを紹介しているが、こちらは最新の第10世代のコアi5を搭載したモデルになる。さらに、PCIe接続のSSDも256ギガから512ギガに増える。実際にベンチマークテストの「PCMark 10」を使ったワードとエクセルの結果を見ても、セレロンモデルが「2295」と「1580」だったのに対し、こちらは「6075」と「6965」と大幅にアップしている[注1]。見た目も狭額縁で洗練された印象の実用的なスタンダードノートといえる。
USB端子は3つ搭載しており、端子類に関しては実用上は問題ないだろう。キーボードは標準的なキー配列で、キーピッチも余裕がある。矢印キーが小さく窮屈で、「Enter」キーとテンキーの間がやや狭い印象もあるが、キーボード自体は慣れれば問題ない。
タッチパッドは大きくマウスを使わなくても操作しやすい。ジェスチャー操作にも対応するので、スマホやタブレットのように画面のスクロールや拡大縮小といった操作も可能だ。
続いてはDynabookが自社の直販サイトで取り扱う「ダイナブックEZ35/P」。通常価格は11万円台だが、無料会員(COCORO MEMBERS)になるだけで3万円以上の割引となり、7万円台で購入できた。ただし、アスパイア3と比べると、CPUは第8世代のコアi5と世代が古く、ストレージも256ギガのSATA接続のSSDとなり、液晶の解像度も低い。とはいえ、その分、光学ドライブを搭載するなど総合力では魅力の1台だ。
●CPU:コアi5-8265U(1.6GHz)●メモリー:8GB ●ストレージ:256GB SSD(SATA)●光学ドライブ:DVDスーパーマルチ●ディスプレー:15.6型(1366×768ドット)●オフィス:なし●直販価格:7万8980円[注2]
まだまだある!注目機種
「X545FA (X545FA-BQ138T)」は狭額縁デザインで、最新CPUと大容量SSDを搭載。光学ドライブもある全部入りノートだ。
●CPU:コアi3-10110U(2.1GHz)●メモリー:8GB●ストレージ:512GB SSD(PCIe)●光学ドライブ:DVDスーパーマルチ●ディスプレー:15.6 型(1920×1080ドット)●オフィス:キングソフトWPSオフィス●実売価格:7万7000円前後
「IdeaPad S145(15,AMD)81UT00HWJP」はCPUにAMDのライゼン5 3500Uを採用。直販価格7万円台でオフィスも搭載するなど、コストパフォーマンスが高い。
● CPU:ライゼン5 3500U(2.1GHz )●メモリー:8GB ●ストレージ:512GB SSD( PCIe )●光学ドライブ:なし●ディスプレー:15.6型(1920×1080ドット)●オフィス:ホーム&ビジネス2019●直販価格:7万4413円[注3]
「Inspiron 15 3000 プレミアム」はスタンダードノートのエントリー機。直販サイトでは数多くの構成から選択できるが、その中には上のようなオフィス付きもある。
●CPU:コアi5-1035G1(1GHz)●メモリー:8GB●ストレージ:256GB SSD(PCIe)●光学ドライブ:なし●ディスプレー:15.6型(1920×1080ドット)●オフィス:パーソナル2019●直販価格:7万1363円(税別)[注3]
「HP 15-db1000 ベーシック・オフィスモデルG2」は第2世代のライゼン3モデル。光学ドライブやオフィスも搭載する全部入りノートが、直販サイトの割引価格で税込みでも7万円前半に。
● CPU:ライゼン3 3200U(2.6GHz)●メモリー:8GB●ストレージ:256GB SSD(PCIe)●光学ドライブ:DVDライター●ディスプレー:15.6型(1920×1080ドット)●オフィス:ホーム&ビジネス2019●直販価格:6万5000円(税別)[注3]
[注1]ベンチマークソフト「PCMark 10 Applications」で計測した「ワード」と「エクセル」のスコア。数値が高いほど処理性能が高い。マイクロソフトオフィスが付属しないモデルなので、別途インストールしてテストした。
[注2]会員割引価格。無料会員への登録が必要。
[注3]記事執筆時点(7月上旬)のメーカー直販サイトで配布されていたクーポンや、実施されていたキャンペーンを適用した価格。
(ライター 滝 伸次、原 如宏 写真 スタジオキャスパー)
[日経PC21 2020年9月号掲載記事を再構成]
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