体形が隠れるTシャツ 生地に厚さ、重ね着不要
特集 夏を快適に過ごすための大人向けクールウエア(下)
夏を快適に過ごすための大人向けクールウエアを取り上げる特集の第3回は、ここ数年、夏の休日ファッションのトレンドになっているヘビーオンスTシャツを紹介する。オンスとは生地の厚さを表す際に用いられる単位で、数値が大きいほど生地が厚い。一般的なTシャツの生地は3~4オンスだが、今回は6オンス以上のTシャツを取り上げる。
生地が厚いTシャツの一番のメリットは、Tシャツ一枚で着てもだらしなく見えないことだ。厚手のため見た目がラフになりすぎず、白い無地Tシャツでも見栄えがいい。体形隠しにもひと役買うので、大人の街歩きに最適なTシャツといえる。生地が厚いぶん暑いと思われるかもしれないが、Tシャツ+シャツといった定番の着こなしに比べ、Tシャツ一枚なので涼しく動きやすいだろう。
米国製ならではのタフな仕上がり
キャンバーはMade in U.S.A.にこだわり、現在でも自社工場で素材から製品まで一貫した生産を行う生地メーカー。ヘビーオンス生地を追求しており、素材の風合いが豊かなTシャツやスエットは高い人気を得ている。
今回紹介するのは、同社を代表する8オンスのコットン100%生地を使用したポケットTシャツ「100% COTTON 8OZ MAX WEIGHT CREW NECK POCKET TEE S/S」だ。極限まで糸の密度を詰めて編み立てた生地はコシがあり、ドライな肌触りを特徴とする。脇に縫い目のない丸胴編みのボディーなので、ステッチが体に触れることなくストレスのない着心地を楽しめる。
無地だが大きめの左胸ポケットがアクセントになっており、ゆったりとしたボックスシルエットも今っぽい。ネックリブや縫製も丈夫で、着れば着るほど肌に馴染み、風合いも増していく。まさにMade in U.S.A.のウエアを体現するヘビーデューティーな1枚となっている。
「ここ4~5年、ヘビーウエートなアイテムをオーバーサイズで着るのがファッショントレンドとなっているため、売り上げは非常に好調」(キャンバーを取り扱うアイメックスの鈴木賢治氏)。10代のファッション好きな男女から、50代のアメカジ世代まで幅広い年齢層に支持されているという。
丈夫なのに軽やかに着られる1枚
牛のようにタフでたくましいことから、BEEFY(ビーフィー)と名付けられたヘインズを代表するヘビーウエートなTシャツ「BEEFY-T ポケットTシャツ」。1975年にプリントTシャツのボディーとして開発されたビーフィーは、それまでシャツのインナーだったTシャツを、1枚で着るきっかけにもなったという。
6.1オンスのコットン100%生地を使用しており、タフでありながら一般的なTシャツのように軽やかだ。脇に縫い目がない丸胴編みで仕立て、首の後ろのタグをプリント仕様とするなど、ストレスのない着心地を楽しめる。ボックスシルエットのため使い勝手もいい。
繰り返し洗濯しても首まわりが伸びにくく、形崩れしない耐久性も魅力だ。それどころか、コットン100%のため洗えば洗うほど風合いが増し、肌になじんでいくという。
「購買層は昔からヘインズを知っている40代に加え、20~30代の男性がメイン」(ヘインズブランズ ジャパンのマーケティングサービス部の小山勝正氏)。ここ数年のファッショントレンドに合致した商品なため、「売り上げは好調で、女性の購入も増加傾向にある」と話す。
(ライター 津田昌宏、写真 野町修平=APT、スタイリング 宇田川雄一)
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